こんにちは、体を動かすゲームも好きなPeterです。
本日レビューしたいのはこちら。
2007年にWii用ソフトとして発売された ”はじめの一歩 レボリューション”。
かつては名作だったボクシング漫画を題材にした体感ゲーム。
ストーリーはジミー・シスファー(スクラッチJ)戦まで収録されています。
つーかジミーもう10年以上前なの!? 原作の進んでなさにビックリするぜ・・・。
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目次
コントローラーとヌンチャクが拳となる!
体感ゲームですので操作は実際に体を動かすことで行います。
右手にコントローラー、左手にヌンチャクを持ち、
左腕を突き出せばジャブが、右腕を突き出せば右ストレート。
直感的な操作が楽しい!・・・と言いたいのですが。
フックとアッパーが全然出ない!
フックやアッパーも実際のボクシングの様な操作で繰り出すことができる!
はずなのですが全く出ません。
KO寸前の相手にラッシュをかけようと、左右のストレートを連打したら何故かアッパーの連打にはなりますけど。
チュートリアルを受けても出し方が分かりません。
説明されたとおりに動いても出ないんだもん。
ぶっちゃけ操作性全般が酷い
実はWiiは家族が使わなくなったものを譲ってもらったのでソフトはこれしか知りません。
ですので操作性の悪さがWiiリモコンそのものの問題なのか、この作品の問題なのかは分かりかねますが、
とにかく思うようにボクサーが動いてくれないんですよ。
前述したストレートの連打でアッパーが出たりフックが出ないのもそうなんですけど、
全く腕を動かしていないのにいきなりパンチが出たり、左ジャブを放ったはずなのに右ストレートになったり。
それと気になったのが一部のキャラはスウェーやダッキングなど回避動作に使うボタンと、必殺ブローに使うボタンが被っていること。
特定のボタンを押しながらコントローラーやヌンチャク(必殺ブローで使用する腕によって変わる)を左右に振ることで、必殺技が出せます。
一歩、千堂などは回避動作に使用するためのZボタンに必殺技が割り当てられてしまっているため、
体を激しく動かすゲームゆえに高確率で必殺技が暴発します。
千堂の超低空スマッシュはともかく一歩の場合、カウンターで大ダメージを受けてしまう上に隙だらけのデンプシーロールが発動してしまうため、致命的。
コントローラーに対応してるけど・・・
クラシックコントローラーに対応しているので試したことはありませんが、
これを使えばPS2の頃のゲームと同じ感覚で操作、つまりフックやアッパーも簡単に出せるかと思います。
でも体感ゲームとして売り出してるのにコントローラー使っちゃ本末転倒だよね。
キャラクター関連にも疑問が多々
キャラ数が少なすぎる!大量リストラでPS2作品の約3分の1に
同メーカーがPS2でリリースした作品では「こんな奴までいるのか!」ってキャラまでいましたが全員リストラ。
オールスターズでは70人以上ものキャラが使えましたが本作はたったの25人。
まあ原作でも数コマしか出てなかったような青木や木村の対戦相手は分かりますよ。
でも
一歩と死闘を繰り広げた好敵手まで大量リストラされてます。
新人王戦のジェイソン尾妻に始まり小橋、一歩飛躍の契機となった沖田、再起戦のポンチャイ。
苦戦じゃなくっても評判の高い新進気鋭の若手に圧勝し、国内には既に敵なしと言うことを証明した唐澤戦を外したのも納得いきません。
他にはプロテストの小川、プロ2戦目の藤原、防衛戦3度目のイ・ヨンス―、同じく防衛戦7度目の武がリストラされています。
一歩が戦った相手すらこの始末なので、他の階級は推して知るべし。
フェザー以外の各階級は2人しかいません。
うち1人は鴨川ジムのメンバーです。当然ながら。
人選もおかしい
人気エピソードである戦後編のキャラクターも丸ごと全員リストラされています。
鷹村が二階級制覇をかけて挑み、死闘を演じたデビッド・イーグルもリストラされているのに、
パパイヤとエレキがいるという誰得なんだよって謎の人選。
前述したようにフェザー以外の階級は2人ずつしかいませんのでパパイヤがいるということは当然、
青木が王座をかけて戦った今江もリストラされてるわけであります。
こんな半端ならばいっそ登場選手はフェザー級限定で良かったんじゃないですかね。
小橋と沖田大好きなんだよ。使いたいんだよ。
大幅リストラによりキャラ間のパワーバランスがめちゃくちゃ
平均的な能力を持つ地味な選手が大量リストラされたことで、まともな対戦が成立する組み合わせが激減。
例えば速水を使用して島袋を相手にした場合など
KOするのに300発以上のパンチを浴びせなければならないのに、こちらは20発ぐらいでKOされます。
ちなみにジミー使えば10発未満で速水KOできます。
この速水、最初っからアゴ壊れてんじゃねえ?
ほぼ全ての選手をジャブのみで1~2R KOできちゃうという異常な威力のフリッカーを放つ間柴、
前述したように何百発も相手を殴らなければ倒せないのに、自身は10数発でKOされてしまう速水や小田など、
バランスとる気があるのかってぐらい、少ないキャラ間の強弱がめちゃくちゃです。
ってか小田は何で毎回パンチ力まで低いんだよ。
右だけなら世界狙えるレベルなんじゃないのかよ。
ただしキャラカスタマイズが可能
ある程度の幅でキャラカスタマイズができるので、これで若干バランスは修正できます。
大まかに強さを強・中・弱から選べるほか、
パワー、スピード、体力の3項目をいじれます。
ただしこちらはパラメータの総量は上げることができず、1つの項目を強くしたら他の2項目が相応に低下します。
速水と小田はこれでキャラレベルを『強』に設定しないと使い物にならないレベルなんですが、
しかし強にするとそれはそれで今度は強すぎるんですよね。
ましにできてもバランスはやっぱり悪い。
ダウン多すぎ問題
これはPS2の頃からの問題ですけど、簡単にバタバタバタバタとダウンしすぎ。
1Rに3~4回のダウンは当たり前と、今作は昔の作品に輪をかけて酷い気がします。
頭部への左フックかボディへのフックが当たるとほぼ確実にダウンするのはバグなんですかね?
あー!左フックが炸裂ぅ! おーっと!左フックが火を噴いたぁ!
左フック! 左フックが! 左フック左フック! 左フックぅー!!
うるせぇ。
左フックって単語聞き飽きたわ。
ボディ打ちが簡単にダウン取れる以外は効果が薄いのにも疑問。
遅効性のダメージとかなさそう。
原作では会長が「ボディで倒れると二度と起き上がれんぞ!」って言ってたじゃん・・・。
褒めるべき点も多い
とまあ、ここまで散々こき下ろしてきたんですが良い点も結構あるんですよ。
演出面が大幅に強化
原作を追体験するストーリーモードが大分細かく再現されており更にフルボイスに。
一歩、会長、猫田及びナレーションはアニメと同じ人なんだとか。
(ただしキャラが大幅に減ったのがフルボイス化による弊害だとしたら何とも残念)
何より個人的に嬉しかったのが、試合中に条件を満たすことで流れる原作再現イベントの数々。
例えばストーリーモードで島袋をKOした際には、
ファイティングポーズを取ったけれども立ち上がることはできておらず、ヒザは付いたままだった―、という名シーンが流れます。
実況もあるよ!
これはもう文句なしに最高。やはり実況の有無で臨場感は大きく変わってきますね。
よくよく聞くとパターンはそんなに多くは無いんですが、気にもならず試合を盛り上げてくれます。
必殺技でダウンを取った時などは「○○(技名)が炸裂ぅ!」とか「〇〇が火を噴いたぁ!」と叫んでくれます。
しかし何故か速水のショットガンのみ、コンビネーションブローという謎の技名で実況されちゃいます。
スタッフは速水に何か恨みでもあるのか。
何だかんだで爽快感はある
思うように動かせないとはいえやはり、実際に体を動かしてのプレイは楽しいです。
綺麗にカウンター入ったり、必殺ブローでダウン取ったら気持ち良いですよ。
XBOX360で発売されたKINECTスポーツのボクシング並みに思い通り動けたら、
めちゃくちゃ楽しかったろうになぁと思うと何とも残念。
まとめ
操作性さえ改善されれば間違いなく、PS2で発売されたシリーズ同様に名作となれるポテンシャルはあるんですよ。
是非とも続編を出して汚名返上を・・・と思ったら開発会社は2012年に倒産してしまっているようです。
PS2のはじめの一歩2やオールスターズは今でもたまに遊ぶぐらい好きなので残念。
不満点も多く書きましたが、今なら本体ごとでも安く買えるので原作ファンならば遊ぶ価値は十分にありますよ。
クソゲーが多いとされるキャラゲーの中では十分、良い出来に入ります。
何より良い運動になるのでダイエットしたい方なんかも是非。