【評価/レビュー】  初代熱血硬派くにおくん  【硬派じゃないゲーム!】

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やあどうもー、Peter@peters_life0801です。

 

本日ご紹介するのはレトロゲー、初代熱血硬派くにおくん

当時、兄弟や友人と狂ったように遊んだ思い出深いソフトだったり。
大人になってから買い直して、今も手元にあるんだけど面白いのよ。これ!

粗もかなり多いんだけどね。

 

 

お気に入り度:★★★★★

 

 

 

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概要

1992年にSFCで発売。ジャンルはアクションRPG。

多彩な装備品やアイテムが登場し、敵を倒して得られる経験値によるレベル上げが重要など、シリーズの中でも取り分けRPG色の濃い一作。

 

元祖以降はデフォルメされたデザインでトンデモスポーツなどを繰り広げ続けていたくにおくんだが、こちらは原点回帰して5頭身のリアル寄りグラフィックになっている。

 

 

ストーリー

これまでは主に東京が舞台だったけど本作の舞台は大阪。
地名も過去に登場した夢見町など架空のものではなく梅田、難波など現実のものが採用されている。

 

ストーリーの内容はざっくり説明すれば、修学旅行で大阪へやってきた熱血高校の面々が
現地での抗争に巻き込まれ、力で全てを支配しようとする大阪連合と戦うことになる、というもの。

 

元祖を除くこれまでのシリーズに比べコメディ色は薄く、シリアスなものになっている・・・
はずなんだけど、これはこれである意味、デフォルメシリーズよりもコミカルなものになっているのが、本作最大の特徴だったりする笑

理由は後述。

 

 

 

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ゲームシステム

熱血物語のように小分けにされた各エリアでイベントをこなしつつ、ゲームを進めていく。

ただし本作ではエリアの行き来には、終盤入手できるバイクを除けば基本的に地下鉄を使用する必要があり、残念ながら大阪の街を思うまま駆け回ることはできない。

(とはいえ、それぞれのエリアは当時としてはそれなりに広い)

また、バイクも指定した目的地へ瞬間移動するアイテムであり、やはり道路を走ったりすることはできない仕様となっている。

 

これまでのシリーズと異なり、エリア上には敵だけでなく一般人も歩いており、しかも

自由に殴り倒すことが可能。

 

倒してもデメリットは無く、それどころか経験値をもらえるご褒美付きなので
道行く人々に次々襲い掛かりながらレベルを上げていくという、なんともヤバいゲームデザインになっている。

 

歩いていたり通行人殲滅に勤しんでいるとケンカを売られることも。
これはRPGでいういわゆるエンカウントであり、ケンカが始まると画面が固定され遠くへは行けなくなってしまう。

熱血硬派たるもの敵に背を向けることなど許されるはずがなく、つまり逃げることはできない。

やるかやられるか、どちらかが全滅するまで続く漢らしい仕様だ。

 

エンカウントで勝利した場合は倒した敵に応じたアイテムがドロップすることも。

 

 

気力技

こちらはくにおくんシリーズの中では珍しいシステム。
一定レベルに達するごとに修得し、回復する、一時的に自身を強化するといった補助効果のあるコマンドを覚える。

使用するには気力を消費。

 

補助的なものしかないのでよそのゲームでいう魔法ではなく、スパロボの精神コマンドが近いかも。

 

 

アイテムあれこれ

RPGらしく装備品で大幅に強さが変わる。
時代劇などこれまでの作品でも装備品はあったけど、恐らくシリーズ中最も重要。

攻撃力が上がる腕装備、防御力が上がる裏地(学ラン)、素早さに影響する足装備の3種がある。

 

装備品以外では回復アイテムほか、用途のない意味不明なアイテムが大量に登場する。

それらは別に捨て置いてもいいんだけど、もしうみのさるというアイテムを手に入れたら即処分すべし。
でないと大変なことになるよ・・・。

 

 

 

良かった点

重みのある格闘アクション

重厚感ある打撃音(SE)や、もっさりとまではいかない適度な動きの重さ、そして
派手なアクションの数々に大仰に吹っ飛ぶ敵など、戦闘の爽快感はかなりのもの。

マッハパンチは痛そうな効果音、ヒット音とも素晴らしい。

 

技の種類も豊富で死に技がないのもGood.
ただし終盤は縛りプレイでもしない限り、マッハパンチが強すぎるのと
吹っ飛ばされた時にボタン連打で、何故か受け身として発動する延髄斬りが便利すぎて、ボタン連打になりがちなのは残念。

 

 

 

ツッコミどころ満載のカオスな世界観

多すぎるのでここだけ箇条書きにしちゃう。

 

・修学旅行なのに6人しかおらず引率の先生もいない。
 オープニングではいなかった同級生がなぜか物語の途中で2人追加される。

 

自分を修学旅行生だと思い込んでいる異常者。

 

・2人プレイを選択していた場合、開始直後の梅田駅でりきに出会う。
 りきも修学旅行らしいが何故か1人で来ている上に、

 「どうせ同じホテルに決まってるから、一緒に行こうぜ!」

 などと言いながらついてくる。

 

 

なめたら かんでぇ(あかんで、かな?) などの微妙な関西弁。
 まあ漫画やドラマでありがちだけど、関西人としてはやっぱ気になる笑

 余談だけどあずまんが大王の大阪こと春日歩は僕が知る中では、創作ものでは
 唯一完璧な関西弁を話すキャラクター。違和感が全くなかった。

 

 

 

・男女問わず真面目そうな学生が木刀やチェーンを持ち歩いている。

 

・普通に歩いてるだけで「あんた ええ どきょう してるやんけ」などと
 言われケンカを売られる。上記の微妙な関西弁や武器を持ち歩く学生たちと
 相まって非常にシュール。

 

 

・下水道はヤンキーのたまり場。そしてこんな所でもケンカを売ってくる。
 あんた なにもんや? こっちが聞きたいわ。

 

・地下駐車場もヤンキーのたまり場。そして(以下同文

 

・なぜかサラリーマンも大阪連合のメンバーだったりする。
 そしてやはり下水道に(以下略
 いい年こいて何やってんだ・・・。

 

地下鉄の線路内を普通に人が歩いているし、自分も歩ける。
 定期的にやってくる電車に撥ねられるとプレイヤーもNPCも即死する。
 なお、実際の地下鉄の線路上は電車の幅より少し大きい程度でこんなに広くない。
 大阪に限らずどこでもそうだけど笑

 

 

 

 

気になった点

クセのあるアクション

これまでのシリーズと異なり攻撃ボタンが一つしかなく、基本はパンチ、
相手からやや離れた位置で攻撃を出すとキックになる。
パンチも必ず2発撃つワンツーパンチとして発動するので、最初は面食らうかも。

ダッシュも無いけど慣れればどうってことはない。

 

ただし武器を拾う、振る、投げるのもすべて1つのボタンでこれは慣れられないレベルでやりにくい。
拾える範囲が非常に狭く、キックに比べ武器を投げずに振れる間合もシビア。

そもそも武器攻撃が動作が遅く隙だらけ、威力も低い、さらに一部を除き数回殴ると壊れると
過去作に比べ物凄く使い勝手が悪いので、武器を使う必要がなかったりするんだけど。

 

ボタンが余ってるんだから、操作周りはどうとでもできたと思うんだけどなぁ・・・。
 

 

グラフィックパターンが少ない

くにおくんといえば何百ものキャラクターを描き分けている細かなドット絵も魅力の一つ。

しかし本作ではリアル寄りのグラフィックになってしまったために、各キャラの顔が小さく
さすがにこれまでのシリーズのような描き分けは無理だったようだ。

とはいえさすがに、くにお&りき、ボス2名と警官を除けば、ヒロインも含め主要人物全員が
モブの使い回しってのはあまりにも残念。

 

グラフィックは結構描き込まれているので、顔の小ささより容量の問題もあるのかも。

 

 

その他

バグだらけ、セーブデータが消えやすい、没ネタ多数・・・。

 

2020年現在では一切移植が行われておらず、合法的にプレイするにはSFCで遊ぶしかない。
当然、ニンテンドーオンラインのように本体にセーブデータを作成するなんて便利機能はないので
セーブデータが消えやすいというのは結構致命的。

また、ステータス画面で見ることのできる体調を筆頭に、まったく用途のない多数のアイテムなど
開発期間か容量が足りなかったのか、没となったシステムやネタの名残があちこちに見受けられる。

大吟醸など攻略本に載っているのにゲーム内には存在しないアイテムも。

 

ほかにはメッセージ表示が非常に遅い割に早送りや飛ばしもないので
会話シーンが非常に長いことや、ほかのゲームでいうお金の役割を果たしている
プリペイドカードの度数、そして気力の残り数値が分からないことなど、作りが甘く不便な点が多々。

 

一応、気力はステータス画面を開けば現在値が分かるけど、かなり面倒。
また、各気力技の消費気力をゲーム内で確認することができない・・・。

ステータスで現在気力を確認 → 気力技を使ったあとの数値を確認
という超回りくどい方法を使えば調べられないことはないけど。

 

 

あとはただでさえ容量足りてないっぽいので酷な注文かもしれないけど、欲を言えば
自販機やゲーセンだけで使えるプリペイドカード、なんて半端なものじゃなく
お金の概念があって熱血物語並みにそこらで買い物だのできれば良かったなぁ、なんて。

 

 

 

 

まとめ

当時は即座に知識を得られるネットなんてものは無かったので、大阪はこのゲームのように
怖い場所なんだと本気で思い込んでしまうキッズが結構いたとか、いなかったとか。

僕は関西人なんでガキながらに、これはおかしいだろって笑いながら遊んでたけどね!

 

不満点も多いけどそんなのを帳消しにしてくれるぐらい面白いので、満点つけちゃってたり。

細かいことなんてどーだっていいんだよ! って言いたくなるほど
勢いだけで楽しめるパワーのある作品だと思う。

 

当時、SFCに時代が変わってからというもの徐々に人気が無くなっていってた感のある
くにおくんシリーズだけど、本作は結構周りでも流行ってたなぁ。

レトロゲーが好きで未プレイの人には是非お勧めしたい作品。
機会があったらお試しあれ。

 

 

おまけ: 個人的な心の叫び(ネタバレ注意!)

エンディングにて。

 

 

 

 

ひろし:もしかすると ○○(ラスボス)が 
いちばん かわいそうだったの かもね・・・

 

いや、絶対お前が一番かわいそうだったから。