待望(?)のラミア回。
過去が気になり続けていたキャラだけど、想像より遥かに重くて胸が苦しい・・・。
前回記事はこちら。
OPUS(オプス) 星歌の響き プレイ日記17話目 【第3章 上 その2】
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ラミアの過去
「アホだ私、見栄はって・・・鉱連の航路計算なんてできるわけない・・・」
龍脈探査のために鉱連を欺くという作戦。
前回、問題ないと豪語したものの実際は良い考えがあったわけでもなく、打つ手に悩んでいたようだ。しかしそれでもエイダのためにと知恵を振り絞って策を練り、紅が使っていた古い軍籍登録証を使い、鉱連の軍船に偽装する方法を思いつく。
まずはその登録証を探さねば── ということで、初のラミア操作パートが開始。
色々調べることでエイダがいなくなった後の身の振り方を考えていたり、過去が明らかになったりと、ラミアの新たな一面を知ることが出来る。
彼女は人身売買の商品として扱われていた。
通報により奴隷商の拠点が明らかとなり、駆け付けた鉱連軍によって救助されるところから回想は始まる。
薄汚れていてその目に光はなく、声にも抑揚が無い。
表情豊かで快活な印象を受ける現在のラミアとは、かけ離れた姿がそこにはあった。
商品として生かされていただけで名前すらなく、奴隷商からはただ “吊り目” と呼ばれ、目が合うだけでも殴られていたらしい。
鉱連の兵士に名前を尋ねられ、咄嗟に自身をラミア=トロントと命名する。
イベント後に手に入る彼女の身分証でその名前の由来が分かるが、それは
食事も満足に与えられなかった中、この時兵士にもらったお菓子が由来・・・というあまりにも悲しすぎるものだった。
※商品名ラミアチロリアンチョコレート、製造元はトロント製菓。この二つをもじって自分の名前にした。
出会い
その後は奴隷時代に叩き込まれた機械技師の腕を頼りに、無法者を相手に書類の偽造といった裏の仕事で辛うじて食い繋いでいるなど、一気にその過去が明らかになってゆく。
そんな生活を続けてどれぐらい経ったのかは定かではないが、ある日、ひょんなことから紅桜の修理を請け負うこととなる。
古い船である紅桜を修理できる技師などそうはいないようで、どういう経緯でエイダたちが彼女を知ったかは不明だが、これが二人の初めての出会いだった。
仕事の対価はいつも食料。恐らくはお金の存在もしくは使い方すら知らなかったのだろう・・・。
依頼の仕事を済ませた後に、ラミアは紅桜に興味があったのかじっと船を見つめ続けていた。
そこから話が弾み出すわけだが、ここでラミアが少し饒舌になったのは
初めて自分に興味を持って対等に話してくれる人間に出会ったから、なのかもしれない。
エイダの弁が彼女にとって、興味深いものであったことも大きいだろう。
話は続くが船を見つめたまま目を合わせないラミアに、エイダは優しく声をかける。
「こっち向いて顔を見せてくれる?」
これが初めて、怯えや恐れ以外でラミアが人間らしい表情を見せた瞬間だったんじゃないかな。
絶望の中に光が差したというか、恥ずかし気というか、色んなものが読み取れそうなこの表情は凄く心に刺さった。
一枚絵のクオリティが高いし、使い方も上手すぎるよ。このゲーム。
閑話休題。
そしてエイダの提案によって、彼女も紅桜のクルーとなった。
奴隷商に教えられた、良き商品になるための技術のお陰でエイダたちと知り合うことが出来、救われることになろうとはなんとも皮肉なものである。
エイダ姉
紅桜の一員となった後も彼女は一人を好み、なかなか馴染もうとはしない。
そんな彼女の心の氷を溶かすべく、またもエイダは優しく手を差し伸べる。
奴隷商を怒らせる度に虐待を受けていたことから、人と接することを恐れているようだ。
だから、紅桜の一員となった後も馴染もうとしないのではなく、そんなことは自分には許されないという意識が頭にあったのかもしれない。
過去を打ち明けられたエイダは悪い人だね、とその奴隷商を断ずるがラミアは
しかしいなくなったら何故か寂しくなった、好きだったのか嫌いだったのかは分からないと、同時にその複雑な胸中も吐露する。
暴力で支配されてはいたが解放された今も尚、トゥロワ兄などと呼んでいる辺り、兄のような存在だと心のどこかで思っているのかもしれない。
いわゆるストックホルム症候群なのだろうが、何ともいたたまれない話だ。
※リンク先はwikipediaのストックホルム症候群の項。
「じゃこうしたら?もし次に彼の事を思い出したら、私の所に来て。」
「私が兄貴分になってあげる。」
「エイダは女。」
「それでも。・・・じゃあ、エイダ姉ならいい?」
ラミアがエイダを何故姉と呼ぶのか、判明するシーンだ。
最初はそう呼ぶのに躊躇いを見せるが、自身もまた辛い過去があることを打ち明け、ラミアに歩み寄ろうとする姿に心が開いたか、その後二人の関係がどうなったかはすでに知っての通り。
チョコレートのくだり辺りから涙が止まらない・・・。