【評価/レビュー】 Spirittea(スピリットティー) 

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やあどうも、Peter@peters_life0801です。

 

本日はSpritteaという作品をご紹介。
これ、初めて見た時にはタイトルの読み方に戸惑った。

Spritとteaの間にスペースが無いから、スピリッティーでいいのかな?

って思ったら各ショップではそのまんま、スピリットティーになってるんだな。

 

プレイ時間は現在39時間17分、実績は510/1000解除済み。

 

 

お気に入り度:★★★☆☆

 

 

概要

2023年11月14日配信開始。
対応機種はXbox、Switch、PCでお値段は2300円。

開発元はCheesemaster Games.
チームロゴが太極旗っぽいほか、焼き肉やお酒の飲み方が韓国風なのだが多分イギリスのチームなのかな?

プロデューサーさんは白人の方なので韓ドラやK-POPが好きだとか
あるいはミックスだったりパートナーが韓国の方だったりするのかもね。

 

 

舞台はとある田舎町。

自然豊かで多くの精霊が住まう地だったが、時代の流れと共に人々の信仰が薄れたことで
多くの精霊は自我を保つことができなくなり、かつて人を守っていた彼/彼女らは
逆にイタズラをして困らせるようになってしまった。

そんな町に引っ越してきた作家が主人公。
主人公は騒動に巻き込まれ、ひょんなことから精霊が集う銭湯を任され
様々な事件を解決していくこととなる──。

 

 

ゲーム内容はいわゆるスローライフシミュレーション。
ざっくり言えば、農業の代わりに銭湯を経営する牧場物語みたいなものだろうか。

かわいらしいキャラクターに神秘的な世界観は、グラフィックもモロに意識しているのだけど
マザーっぽくもあり、レトロゲーマーのツボを突く仕上がりになっている。

 

 

 

キャラ良し、グラ良し。雰囲気良好!

マザーシリーズを彷彿とさせるドット絵は、キャラクターのコミカルな動きも相まって
かわいらしく田舎のスローライフを盛り立ててくれている。

住人たちもそれぞれ個性があり、交流するのが楽しい。

 

ただし会話時に表示される顔絵は妙にリアルでちょっと怖い笑
フリー素材の写真をそのままドット絵にしたのかな?

あとは残念ながら友好度を高めても、銭湯の作業を手伝ってもらえるようになるだけで結婚などはできないらしい。

各キャラに精霊解放にまつわるクエストが用意されているけど、友好度を上げることで
背景を掘り下げるイベントなんかもあると良かったね。

 

 

メニュー画面の友情の項目では普段と違うグラで見ることができる。

こっちだとティファさんが美人すぎる。

妙なリアルさが消えてるので会話ウインドウのは写真をドット絵にし、こっちはそれを元に独自に作成したのだと予想。

 

 

 

 

何もしない贅沢を噛みしめよう

スローライフゲーだけに何かに急かされることは一切なく、のんびり自分のペースでゲームを進めることができる。

まあ銭湯の仕事などはやればやっただけ、早くゲームを進められるのだけど。

 

住人と交流するも良し、虫捕りをするも良し、のんびり釣り糸を垂らしても良し。
宝の地図を片手にロマン探しに時間を費やすのもありだ。

例えば牧場物語なんかでは、常に小さな目標が複数用意されているので毎日が忙しい。

しかし本作は良くも悪くも目標となる要素が少ないため、時間に追われる感覚はまったくない。

 

要の銭湯経営はきびきび動けばそれだけ収入は増えるが、待っている客を放置したりしてもデメリットは何もない。

お金にそんな使い道がないこともあってか、いくらスローライフ系とはいえ
ここまでゆったりプレイできる作品は初めてかも。

なんか独特のプレイ感覚。

 

 

銭湯のシステムについて

本作のメイン要素。

風呂釜の火を絶やさずに訪れた客を案内し、彼らが使ったタオルは回収して
洗濯して干して──と、ひたすら単純作業を繰り返す。

僕みたいに作業ゲーが好きな人は気に入るだろうけど、合わない人は合わなさそう。

 

購入を迷っている人は一度、Youtubeなどで経営の様子を確認しておくといいかも。

 

 

 

 

気になった点

残念ながら許容しがたい粗が非常に多かった。

 

全体的に説明不足

SFC~PS初期ぐらいを思わせるレトロライクなゲームだが、不親切なほどの説明のなさはFC時代レベル。

 

まず各店舗の営業時間が分からない。

この系統のゲームは自分が知ってる範囲内ではいずれも、お店の前の看板などに
営業時間や定休日が書かれているのだが、本作ではそういった情報は何もない。

ゲーム内時間で一年遊んだが、レストランはいまだに何時から営業してるのかよく分からない。

 

 

次に経営を任された銭湯はあちこち汚れまくっており、これはいずれフェイ(大工)に依頼して
リフォームするのかなと思っていたのだが、実は自分で掃除をする必要がある。

 

 

よーく見ると台所にほうきとハタキが置かれているが、何の説明もないので気付かない人は一生気付かなさそう。

ちなみにこのほうきで精霊の背中を流す(洗う?)こともできるのだが、こちらはチュートリアルがあるものの
てっきり、そのうち雑貨屋などで専用の道具が販売されるものだとばかり思っていた。

ほうきに関する説明がどこにあるのかも含め一切ないし、そもそもほうきで背中を流すというのもよく分からない。

 

この件に限らず本作は虫も含め、あらゆるアイテムが背景に溶け込んでいるため
全体的に干渉できるものと、できないオブジェクトの違いが分かりにくいのは難点だ。

 

 

次に精霊に関する謎解き。

銭湯の客ともなる彼らはキャラクタークエストをこなすような形で解放していくのだが、ヒントが少なすぎて
攻略サイトを見なければ、とても分からないようなものが多い。

 

例えば夜間に畑が荒らされるクエスト。ほぼノーヒントでAM4時にイベントが発生するなど
99%の人は気付かないんじゃないだろうか。さらにここで進められてもその後、キャロットケーキを
自作して置いておく必要があるなど、最初の人はどうやって発見したんだというレベルだ。

※一応畑荒らしは真夜中に確認してもいなかった、ニンジンを狙うという情報は得られるものの…

 

これは特に意地が悪い一例だと思うが、似たようなものは他にもたくさんあり攻略情報は必須レベル。

 

いきなり会話ウインドウが繰り返し表示されるこの怪現象も、精霊のクエストなのだが気付かない人は多いだろう。
スティック操作で左の戸にカーソルを合わせれば進めることができるが、しばらくはバグだと思っていた。

 

 

 

最後に精霊の属性。

各精霊は春夏秋冬4つの属性に分かれており、次の季節・・・
例えば春なら夏属性の精霊の隣に案内してあげると評価が上がり、多めにお金を支払ってくれる。

逆に春と秋、夏と冬といった具合に相反する属性を隣接させると評価が下がり、支払金額は減ってしまう。

お風呂にどのように精霊を配置するのか、パズル的な要素もあって上手くやれば
面白そうなシステムなのだが、精霊の属性を知るには入手の難しい隠しアイテムが、しかも1体につき1つ必要という鬼畜仕様。

 

外見から判別することもできないし、種類が多いこともあって
どれがどの属性なのかとても把握しきれやしない。

 

 

パッと見て判別できるアイコンを用意するとか、属性は分かりやすくさせて
パズルを楽しませる方が良いと思うんだけどなぁ。

システム上重要な要素なのに、これを隠すのはちょっと意図が分からない。

 

 

料理が面倒すぎる

材料を細分化しすぎている上に売られている場所がコンビニと雑貨屋でバラバラ。
さらに雑貨屋の商品は日替わりだし、自生しているものを自分で採集しなければならない物もあり、素材集めからして複雑。

 

まとめ買いもスタックもできないので、購入や管理も面倒だし
銭湯での作成時にはわざわざ冷蔵庫や収納箱から取り出さなきゃならないのも、これまた面倒。

(なんでわざわざ違う仕様にしてあるのだろう?)

アイコンから判別しにくいものが多いのも難。
牛肉と豚肉などそっくりなものがあるのも良くない。

作りたい物に合わせて調理方法を選択するのも手間だし、レシピを入手したら
材料さえ揃っていれば選択するだけで作れるようにしてほしい。

 

このゲームの仕様を見ていると、牧場物語の料理システムの出来の良さがよく分かる。

 

 

アイテム消失バグあり

これはかなり深刻。
確認できたものは自転車、ふわふわネコの二つ。

 

自転車はテラの精霊クエストクリア後、ビーチハウスの前に停めていたものが消滅。
一度しか売ってもらえないようで買い直すこともできない。

 

ふわふわネコは収納箱にしまっていたものを取り出したら消滅。
精霊解放クエストのキーアイテム(社への奉納)なので達成不可に。

 

いずれも一点ものである上、クエストのクリアに関わるアイテムまで含まれているため、かなり深刻なバグ。

発生条件が不明なため防ぎようもない。

買い直せる施設もないようなので、誤って重要アイテムを売ってしまった場合とかも
取り返しつかないんじゃないかな、これ。

 

 

全体的に淡白で薄味

どうぶつの森や牧場物語もオマージュしている感がある作品なのだけど、季節ごとの
行事イベントは無いし、友好度を上げてもアイテムをくれるだけでキャラを掘り下げるようなイベントは無く、結婚などもできない。

会話が変化するわけでもないので、いつまでも「ここは良い町だろ?」みたいな話を振り続けられたりして、どこまでいってもよそ者感が消えないのが寂しいなと。

上でも褒めてる通り、キャラ自体はそれぞれ個性があって悪くないから
最初のうちは交流するのが楽しいのだけどね。

 

一通り精霊クエストを終えたら、ひたすら同じ日常を繰り返すだけになってしまうのは大変味気ない。

銭湯のことがずーっとバレないのも違和感。
みんなが気付いて精霊に対する意識を改めるとか、そういうイベントもあっても良かったんじゃないかな。

 

 

UIは改善すべき

アイテムの使用とダッシュボタンが同じであるため、何かを持っているとダッシュできないことが多い。

多い・・・というのは何故か物によって、できたりできなかったりするためで
まだ一律不可だった方が仕様なのだと納得できるんだけど。

そもそも使用ボタンが少ないのだから、何故わざわざ同じ割り振りにしているのかもよく分からない。

 

あとはアイテムソートがないのがきつい。
食材がスタックできない仕様も相まって、使ったり買い足したりしている内に
冷蔵庫の中がグッチャグチャになる。

 

 

 

まとめ

 

良いゲームなんだけど少し内容が薄いね。

薄いというかやり込み要素自体は結構あってボリュームは問題ないんだけど、キャラの掘り下げ不足だったり
行事イベントが無かったり、日々の変化があまりに無さすぎて淡白すぎるのが残念だなと。

また、先述した通り説明不足が極まっているのでゲーム慣れしていない人は勿論、ゲーマーでさえ混乱してしまう人も少なくないだろう。

 

値段以上の楽しさはあったものの、色々惜しさも際立つ作品だった。

土台は凄く良いので交流や行事イベントを追加した、拡張コンテンツなどが欲しいなぁ。

 

 

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