【評価/レビュー】 ゴーストオブツシマ 【和ゲーより和ゲー】

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こんにちはー、Peter@peters_life0801です。

 

数日前にゴーストオブツシマをクリアし終えたので、本日は改めてこのゲームをご紹介しよう。

ファーストインプレッション記事もあるので、良ければあわせて読んでみてね!

 

 

ああ、あとは少しネタバレしてるのでご注意を。

 

お気に入り度:★★★★☆

 

 

概要

2020年7月発売のオープンワールド型アクションアドベンチャー。
対応機種はPS4およびPS5。

文永の役、いわゆる元寇を舞台にした作品で登場キャラはいずれも架空の人物だが、襲来する蒙古に抗う当時の武士や民衆たちの姿を描いている。

 

当時にはなかったはずの武士道が盛んに強調されていたり、江戸時代のような城があったりと史実から逸脱したものも多いが、海外スタジオ製作とは思えないほどに中世日本の文化や所作などが細かく再現されており、その物語性や雰囲気は高く評価されている。

つまり時代考証はゲームに合わせたものになっているが、洋ゲーや洋画にありがちなトンデモ日本ぽさは欠片も無いということ。

あれはあれでウケ狙いで、意図的に誇張してたりするんだろうけどね。

 

 

 

 

メインもサブも物語は素晴らしい!

世界史で見るとめちゃくちゃマイナーであろう元寇にスポットを当てた本作。

圧倒的戦力差で対馬を蹂躙する蒙古勢に対抗するため、武士道を捨ててどんな手を使ってでも勝つという、いわゆる闇堕ちしてゆく主人公・境井仁の生き様を描く。

毒や不意討を用いてでも敵を排除する仁はいつしか冥府から蘇った武士・冥人(くろうど)と呼ばれ、人々から畏敬の念を集めるが・・・

 

 

過去の記事でも前段でも述べているが本作は洋ゲーだとは思えないほどに、日本の歴史というよりは時代劇をよく研究している。

 

最終的には武士道・誉を重んじる、尊敬する叔父と決定的に対立することになるのだが
そこへ至るまでの互いの迷いや心のすれ違いの描写が本当に良かった。

民衆の規範たる誉ある武士たらんことを説く守護の志村。何をしてでも目先の民を守る冥人の仁。
どちらの言い分も正しくもあれば矛盾もしているし、どちらも現実と理想が混在している見せ方がものすごく上手い。

 

この辺、未プレイの人は是非遊んでみて自身で確認してみよう。
なかなか考えさせられる話だった。

 

 

 

イベントシーンはいちいち渋く、そしてカッコいい。

 

 

昔語りには墨絵が使われるなどこれまた渋い。渋すぎる。

 

 

 

余談だが本来の武士とは朝倉宗滴が

「武士とは犬ともいえ畜生ともいえ、勝つことが本にて候」

要は犬畜生と呼ばれようが何しても勝つことこそが本懐、という言葉を遺している様に現代人の感覚では卑怯なことも平気でしていた。

 

今日、日本人が思い描く礼節を重んじる武士道とは、近世に作り上げられた概念に過ぎないことは知っておくと、また歴史を面白く感じられるよ。

 

本作では”作り上げられた武士道”の方が採用されているが、こちらの方が物語としては盛り上がるだろう。

てーか最初から何でもありなら本作の物語は成立しないしね!

 

 

 

メインとは別に進行する仲間たちのサブストーリーも秀逸。
当時の世相が大分アレなのでハッピーエンドにはならず、皆修羅の道へ突き進んでいったり虚無感だけが残ったりと、後味の良いものではないが・・・

(石川先生に関してはハッピーエンドと言えなくもないか)

 

 

個人的に一番好きな仲間は政子殿。
蒙古に夫や息子を殺されたのは戦の倣いと言えど、幼い孫など他の一族郎党までもが同胞に皆殺しにされ、すべてを失い復讐鬼と化した女性。

一族皆殺しは野盗の仕業とみられていたがその真相は・・・

 

バーサーカーのようだとネタにされていたりするけど、彼女の身の上を思うとそりゃこうなるわなぁって。

仁に対してもキツい態度や言葉を浴びせることが多いが、時折、地のものであろう穏やかで優しげな一面が透けて見えるのが切ない。

※とはいえ若い頃から武芸を嗜んでいたなど、元から勇猛な面も持つ女性ではあったらしい。

 

 

 

気になった点

探索要素はいまいち

景色は綺麗なんだけど、ただそれだけって言うか。

各所に主人公を強化してくれるロケーションはあるんだけど発見し辛いし、崖など馬で移動できない場所も結構あるので移動にややストレスを感じることも。

 

探索には旅人の装束がほぼ必須ってのもねえ。
この装備の地図の表示範囲拡大、付近に収集品があるとコントローラーが振動するって特殊能力は、スキルポイントで覚える仕様にすべきだったと思う。

都度着替えるのが面倒。

 

 

それと同じオープンワールドとして引き合いに出すけど、RDR2みたいに野営とか食事ができたら良かったね。

蒙古の襲来によって食糧事情が逼迫しているらしいのは作中度々語られるんだけど、主人公は飲まず食わずで動き回ってんのが何だかなぁと。

※一応野生動物の狩猟自体はあるけど、装備品強化に使う獣の皮というアイテムが入手できるだけ。

 

戦闘以外にもう少し遊び要素があれば、もっと長く遊べるゲームだったと思う。

 

ほんと、あらゆる場所がウットリするほどの美しさだけに、遊びの幅が狭いのは惜しい。

 

それとミニマップが欲しかった。
街道沿いに移動したい時とかいちいちメニュー呼び出すのが不便だし、集落ではお店がどこにあるのか分かりにくすぎる。

 

 

 

 

 

戦闘もちょっと微妙

さながら時代劇の殺陣のようで見ている分にはカッコいいんだけど、特に面白いわけでも爽快感があるわけでもない。

正面きっての大立ち回りだけでなく、スキルや道具を駆使して1人ずつ消していく忍者ゲーのような暗殺も可能だけど、こちらも微妙。

 

決してつまらないというわけではないんだけど、暗具を使ったり搦め手はあるものの、基本的に相手の装備によって構え(型)を変えて斬り合うだけ。

なので少し単調で終盤は(物語の良さには熱くなっていたが)飽き気味だったかも。

 

チャンバラも冥人プレイもやや中途半端という印象を受けた。

 

上手くプレイすると流れるように敵を葬っていくことができ、めちゃくちゃカッコいいんだけどね。

 

 

 

まとめ

物語や雰囲気を楽しむなら傑作と呼べる歴史もの。
過去記事でも述べているが、何でこういう作品が先に国内のメーカーから出なかったんだろうなぁと残念に思う次第だ。

しかしゲーム面ではもう一手、深みが欲しかったなというのが感想でもある。

 

題材的に次回作は無いだろうけど同系統のゲームを出す場合は、次に大いに期待したいところだね!

貴重な和風のオープンワールド、是非お試しあれ。

 

 

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