【評価/レビュー】  デイズゴーン   【バグのバーゲンセール】

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どもです、Peter@peters_life0801です。

 

本日はPS4ソフト・Days gone(デイズゴーン)をご紹介。
本体買ったならばいつかはやりたいソフトだなと思っていたけど結果は・・・

うん、率直に言って非常に残念な出来だったよ。

 

ところどころネタバレを含んでいるので未プレイ・未クリアで、気にする方はご注意あれ。

 

お気に入り度:★★☆☆☆

 

 

概要

2019年4月発売のPS4用ソフト。
近々(2021年5月18日)、パソコン版も発売されるんだとか。

 

ゾンビウイルス(本作ではゾンビではなくフリーカーと呼ばれている)によるパンデミックが発生し、崩壊した世界が舞台という、いわゆるポストアポカリプスもの。

終末世界のオレゴン州で繰り広げられる、三人称視点のオープンワールド型アクションゲームだ。

 

 

 

良かった点

世界観や雰囲気は良い

ありふれた設定と言えばそうだし、本作ならではという個性も無いけどこういうゲームは好き。

と言うかゾンビが好きなので個人的にはそれだけで評価ポイントさ。

 

バイクでドライブ中にたまに流れるBGMなんかも結構良いね。

 

 

ごく一部のキャラは魅力的

終末世界故に、そうでなければ生きていけないのかもしれないが自己中なクズが多く、キャラの魅力は薄い。

ただ、主人公の相棒であるブーザー、ロストレイクキャンプの長であるアイアンマイクのほか、リッキー&アディ―、クーリ大尉辺りは良いキャラしてたと思う。

 

特に他のキャンプのリーダーは利己的である中、アイアンマイクだけは自身の悲惨な過去も相まって争うことを是とせず、調和をもって人をまとめており、彼の高潔さは性格悪い奴だらけのこのゲームでは一服の清涼剤と言えるほどのものだった。

その博愛主義ゆえに命を落とすことになるのは残念だったけど。

 

 

ブーザーはタトゥーだらけでスキンヘッドとどう見てもヤバい奴なんだけど、仲間思いの熱い良い男だ。
真のヒロインなどと揶揄されるが笑 実際、サラなんかよりよっぽど良いパートナーだった。

そうそう、近年は字幕が見にくいゲームが多いので、背景付きで読みやすいのは大変助かるね!

 

 

 

 

気になった点

爽快感皆無の戦闘アクション

ゾンビものと言えばデッドライジングやダイイングライトなど、主に近接攻撃が主体となるものが多いイメージだけど、本作では銃による射撃攻撃がメインとなる。

それはいいんだけどその銃撃戦の出来がお粗末でレティクルが広すぎて、狙いを絞っても離れた敵に全然当たらない。

そのくせ敵はめちゃくちゃ当ててくるし、狙撃銃に至っては敵スナイパーはゴルゴ13かよ! とでも言いたくなる命中精度を誇っている。

なお、そのスナイパーが使っていた武器を拾ってもスコープの倍率はめちゃくちゃ低く、こちらが使ってもやはり当てるのは難しい。

 

終盤は高倍率の狙撃銃が手に入るし、フォーカスモードも強化されるので大分当てやすくなるんだけどね。
ただ、敵を撃った感覚が軽すぎるのでやはり爽快感はない。

 

近接戦闘もダメダメ。武器の耐久値がいくらなんでも低すぎる。

ダイイングライトの銃撃戦も大概酷かったけど、向こうは近接武器による攻撃の重みがしっかりあったし、武器の種類も豊富だったからね。

 

 

グロが中途半端なのも残念

一応部位欠損などゴア表現はあるものの、これも先述した他のゾンビものタイトルに比べるとかなりしょぼい。

バイオRE2ぐらいやれとまでは言わないけど、デッドラシリーズ、L4D2ぐらいのレベルにはして欲しいね。

ゾンビなんてクチャクチャになってなんぼよ。

 

 

 

魅力のない主人公とヒロイン、ストーリー

主人公のディーコンとその嫁であるサラがまあウザい。

主人公はいわゆる皮肉屋というやつで、僕はこのタイプのキャラは本来なら嫌いではないんだが、こいつはいくら何でも度が過ぎる。

口を開けば皮肉や悪態ばかりで、イベント以外でも独り言が多いのだが大半がその類のセリフと、お前は皮肉を言わねば死んでしまう病気なのかと言いたくなるほどだ。

特に命がけで自身が属する組織の機密情報を探ってくれているオブライアンへの態度は、お前何様だと。

 

嫁は嫁で高圧的でこいつも皮肉屋(と言ってもサラの場合はディーコンの影響を受けてのことだろうが)だし、この2人のやり取りは見ていてとにかく疲れる。

 

ディーコンはサラを溺愛していて中盤まではこいつを捜すのに奔走するわけなんだけど、見ている側からしたら
そこまでして惚れ込む・救いたいほどの魅力ある人物には到底見えない。

リッキーの方がよっぽど良い女だよ。

 

 

ストーリーは投げっぱなしで終わるので論外。
ああいや、要所要所では面白いんだけど、なんで最後をアレにした!?ってわけで、終わり悪ければ全て悪しって感じだ。

普通、途中の展開的に最後の敵はNEROかフリーカーの大群じゃないのか。

スタッフロールが流れ始めた時は え、ここで終わんの!? と思ってしまったほど。

 

ハイウェイを通してこの地方へやってくる大量のフリーカーをどうにかしなきゃ! とかいう話はどこへいったんだ。

って具合で根本的な解決は何もされないまま、何だか良い話風にまとめられて唐突に終わる。

 

そもそも導入部分からダメダメでオープニングがいきなりパニックシーンから始まり、その数年後から本編が始まるってのは良いが、その間に何があったかぐらいはザックリとでも描写すべきではないだろうか。

序盤から次々に初めて登場するキャラクターが出てくるのだが、主人公はそのいずれとも既に知り合いで親しげに会話してるんだけど、こっちはお前誰だよとポカンとしちゃうわけだ。

 

本当に、途中いくつか面白い話はあるのに始まりと終わりが雑すぎるせいで全てが台無しになっている。

 

ブーザー、リッキー、アディ―、アイアンマイク、クーリと良い点で挙げた、この辺の魅力的なサブキャラがいなければ、恐らく最後まで続けられなかっただろう。

 

ロストレイクのメンバー以外では数少ない聖人、クーリ。
大佐の犬かと思いきや民兵の異常性を見限り最後は脱走する。

これはお前のだろう?と主人公が大切にしている指輪を渡し、敬礼と握手を交わして別れるシーンは好き。この人は渋カッコよかった。

 

片腕を失い、生きる希望を失ったブーザーが立ち直っていくエピソードとか、個々では良い話が多いのに、ほんと勿体ない。

 

 

バグがヤバイ! バグまみれ!

元来オープンワールドにバグは付き物。
とはいえ本作はいくら何でも酷すぎて、まるでバグのオリンピック状態だ。

画面がコマ送りで、まるで紙芝居のような処理落ちが頻繁に発生するし
特に目立つのがテクスチャの貼り遅れ・・・ではなく、そもそも貼られないことがしょっちゅうある。

(この辺の現象はもしかしたら、proだとマシになるかも)

 

 

同じ場所から見た景色なんだよ、これ・・・。

 

 

 

 

酷い時は地面が表示されず、そのまま奈落の底へ落ちていって死んだりする。

アトランチスの謎のブラックホールかよ!

 

 

 

 

 

こちらはミッションで訪れる群庁舎だったか。

上の地面が消えるものとは違って、見えなくとも壁や階段はしっかりあった。
画像では見えないけど床も表示されていないが、ここでは落下死することはなかったね。

 

この後野盗が乱入してきてここで銃撃戦になるわけなんだが、こちらの銃弾は見えないオブジェクトに阻まれ、逆に敵は表示されていないオブジェクトを利用した動きをしてくるわけで、まともな撃ち合いにならず何回かゲームオーバーになった。

本作の大概のバグは再起動すれば直るんだけど、ここだけは何回やり直しても変わらなかったね・・・。

 

 

 

 

 

路上に放置されている車がこんなんなっちゃうことも。

 

他に確認したバグも箇条書きで挙げておこう。

 

・敵がこちらに一切気付かなくなる。

・プレイヤーを追いかけていたフリーカーの大群が突如踵を返し、元居た場所へ歩いて帰り始める。

・銃による攻撃が一切できなくなる。

・火炎瓶、フラグなどの投擲武器の効果が発動しない。

・倒した敵の死体が空中に浮いたまま制止する。

・ミッションで倒す必要のある標的が出てこず、詰む。
 (リスタートすれば解決)

・アプリケーションエラーで強制終了する。クリアまでに2回ほど経験。

・バイクで走行中に事故ると、稀にバイクが物理法則を無視した動きをし、上空へ吹っ飛んでいったりする。

 

 

とにかく有害なものも無害なものも関係なく、異常な頻度で発生する。

ここまでバグだらけのゲームは初めてかもしれない。

 

恐ろしいのはこれでも度重なるバグ修正のアップデートを経て、初期よりは大幅にマシになっているらしいことだ。

勿論、僕がアップデートをし忘れているわけでもなく、最新バージョンの1.70(2021年5月現在)でプレイしているのにこの有様なんだよね。

 

 

 

単調でつまらないミッション

大半のミッションがどこそこへ行って野盗or賞金首を倒してこいだの、さらわれた仲間を助けに行くだの、似たようなお使いばかりで水増し感が凄い。

上記のようにアクションを挟むならまだマシで、ダラダラ長距離歩きながら会話するだけのミッションとかほんと苦痛だった。

 

世界崩壊前の回想シーン。プレイヤーはただサラと一緒に10分ぐらい、会話しながらノロノロ歩くだけ。
見ているだけで済むならまだしも、移動は自動ではなくスティックによる操作が必要な上にダッシュすらできない。

 

 

NEROの会話を盗聴するステルス系ミッションも超つまらないのに、何度も何度も場所だけ変えて同じことをやらされるのでウンザリだった。

 

 

初見殺しもストレス

いくつかのミッションでは何の前触れもなく、ドアを開けて入ると、いきなり敵に人質が銃や刃物を突き付けられているという状況があり

即座に敵を倒さないと人質が殺され、ゲームオーバーになる。

 

このゲーム、オートセーブや各ミッションのチェックポイントが全体的に少なめで、こんな理不尽な不意打ちを喰らっても結構巻き戻される。

 

 

あとはマップ上の初見殺しね。

 

 

橋が崩落している箇所がいくつかあり、序盤のクソバイクでは飛び越えるのが難しく、気付かずにそのまま走っていると届かずに激突して即死することも。

バイク推してる割に燃費の悪さといい、無駄に多い路上の障害物といい、移動面でのストレスも半端ない。

 

 

 

すべての要素が薄い!

ステルス、追跡、サバイバルビジョン、狩猟、採集、クラフト、探索中の突発遭遇イベントとどこかで見かけたシステムがてんこ盛りだが、そのすべての出来が中途半端もしくは使いにくい。

 

ステルスは敵の索敵範囲がガバガバだし、狩猟と採集はキャンプの信頼度と小銭が雀の涙程度もらえるだけでほぼ意味は無い。
※採集はクラフトでも使うが、ボルトの材料は別としてほとんどがあまり使わないアイテムの素材。

サバイバル感を押し出している割には食事と言うシステムが無く、野生動物から肉を得ても食べることはできず、キャンプに寄付する以外に使い道が無いのもどうなのよってね。

ミッションこなしてるだけでクレジット(お金)は有り余るので金策の必要はないし、ますます何のためにあるのか分からない。

 

クラフトは作れるものがそもそも少ないことに加え、素材も完成品も持てる上限が異常に少ない上、見つかる素材が酷く偏るのが難点。火炎瓶系の材料はほぼ常に足りないのに、包帯用の材料はそこかしこに腐るほど落ちている。

倒した敵の死体から拾えるものも大半が布と消毒液(包帯の素材)か、回復アイテムだ。
回復に困ることはないので、これは初心者救済的な意味合いもあるのかもしれないけど・・・。

 

 

追跡およびサバイバルビジョンは完全にRDR2のイーグルアイの劣化版でしかないし、遭遇イベントも3~4種類程度しかないのでこれまたRDR2の劣化版でしかない。

とりあえず他所の色んな面白い要素の表面上だけを詰め込んだという印象が強い。

 

 

ジャンルは違うがローグギャラクシーというゲームが似たような感じだったね。

 

 

そして本作はオープンワールドではあるが自由度は低く、終盤までバイクの燃費が異常に悪いこともあって探索する自由・・・というか、遠出がほとんどできない。序盤なんか2㎞ほど走っただけでガス欠になる。どんなバイクだよ。

下手にポリタンクやスタンドが近くに無い場所でガス欠になってしまうと、バイクに跨ってノロノロ歩くという間抜けな姿で彷徨う羽目になってしまう。

 

また、ロケーションが少なく、舞台は集落が点在する山間部でどこに行っても同じような景色で旅をする楽しみもないし、2019年の作品にしては世界もかなり狭い。

探索する意味もクラフトの素材集め以外は特に無いのも何とも。

一応史跡などコレクション要素はあるが、主人公のパラメータに影響を与えたり報酬があるわけでもなし、本当に取って付けただけのような収集要素だ。

 

 

 

 

まとめ

ネットではよく、中盤からやれることが増えて面白くなるので序盤でやめるのは勿体ないという意見を見かけるけど、私的には最後まで退屈な作品だった。

確かに巷間言われているようにステルスメインの序盤から、大量の弾丸をばら撒く終盤とゲーム性は途中でがらりと変わるけど、すでに述べた通りそもそも銃撃戦の出来がお粗末なので、むしろ逆に最後の方はつまらなくなったぐらいだ。

 

撃ち合いもステルスも中途半端な出来とはいえ、回復アイテムジャブジャブ使いながら銃を乱射するよりはまだ、隠れながらサプレッサーやステルスキルを駆使して敵を少しずつ減らしていく序盤の方がマシ。

 

売りとされる大群との戦いも地形やギミックを活用できるのはごく一部の場所だけで、ほとんどが火炎瓶や爆弾投げて逃げながら乱射するだけって具合でめちゃくちゃ単調だったし。

僕が知っているゲーム内で例えるならRDR2を現代世界にし、L4Dのゾンビ(感染者)を敵にして大幅に薄め、さらにそこへダイイングライトのつまらない人間同士の撃ち合いを加えたっていうイメージ。

 

クリア後は何人かのキャラのその後みたいな小芝居が見られる程度で、特にやることがない。

リサが逞しくなったのは嬉しい。そしてオブライアンの正体はおおっ!と思ったが、自身の正体を明かして意味深な警告を残して去るのはいいものの、これも投げっぱなしのまま終わってしまうので結局、何だったんだよって感じ。

すべてご想像にお任せしますってことかね。

 

プレイ時間が表示されないのでどれぐらい遊んだか分からないが、この手のゲームにしてはボリュームも薄い方だと思う。

(ちなみに達成率は全ストーリー100%、コレクション82%)

 

やることがなくても戦闘さえ楽しければゾンビにちょっかい出しに行ったりだとか、あてもなくフラフラできるんだけどねぇ。

 

今回、星2つという評価を下しているが、100点満点中なら30点ぐらいって感想かなぁ。
何だかんだ最後までは遊べたのでクソゲーの域にまでは達してはいないと思う・・・が、フリプだったからこれでも甘めに見てるだけで、フルプライスで買ってたらもっと厳しく評価してるかも。

 

個人的には信じられないんだけど、世間では評判良いようなのでゾンビものやオープンワールドが好きなら遊んでみてはいかがだろうか。

私的には類似のジャンルでも、これより面白いゲームはいくらでもあるんだけどね。

 

 

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