【評価/レビュー】 Ed-0 Zombie Uprising 

※当ブログの記事には広告やアフィリエイトが含まれております。

 

やあどうも、Peter@peters_life0801です。

本日はEd-0: Zombie Uprising(エドゼロ:ゾンビアップライジング)というゲームをご紹介。

ええとね・・・良くない意味で久々に出会ったレベルの作品だったため、全体的にこき下ろすような内容になっている。なので本作が好きな人には読むのはお勧めしない。

 

お気に入り度:★☆☆☆☆

 

スポンサーリンク

概要

2023年7月13日発売。対応機種はXbox series X/S、PS5、PC。
お値段は3960円。

 

 

時は黒船が来航した江戸時代。しかし船に乗っていたのはなんとゾンビで、瞬く間に日本でもパンデミックが巻き起こり・・・というお話。

江戸時代+ゾンビという、シンプルシリーズで好き放題やってきたD3パブリッシャーらしい、突飛な世界観は魅力的。

ジャンルはローグライクA-RPGで早い話、風来のシレンといった不思議のダンジョンシリーズをアクション化したような内容になっている。

 

 

スポンサーリンク

ゲームバランスが悪すぎる

ステージ2ぐらいまでは適度に難しくて面白かったのよ。
これならフリープレイ終了後に買ってもいいなと思えるほどに。

ただステージ4あたりから難易度が一気に上がって、取り分け気になるのが敵の硬さ。

ゾンビは結構大量にいるので無双・・・いや、メーカー的にはお姉チャンバラか。
どうしてもあれ系をイメージしてしまうのだが、ボスはともかく雑魚が硬いのなんの。

 

これまたシステムがモロなので、同じく風来のシレンなど不思議のダンジョンシリーズを連想してしまうのだが装備という概念がないので、向こうのようにダンジョンを行き来して武具を強化し、冒険を楽にするということはできない。

帰還するとアイテム類も消滅してしまうしね。

※食料など一部のカテゴリは持ち帰ったものが拠点で売り出されるが、重要なお守りや奥義書はすべて消滅する。

 

 

代わりに持ち帰ったお金で基礎ステータスを永続的に強化できるんだけど、消費金額に対して上昇量は焼け石に水レベル。

いや、塵も積もれば・・・なのかもしれないが、上がっていく敵のステータスには全然追いつかない。

 

キャラクターレベルという概念がないのも駄目。
このせいで雑魚を倒すメリットが薄く、ただの障害物だとしか思えない。

 

 

キャラの基礎ステ強化は落ちているアイテムだけ、というのは良くない。
(効果はその探索の間のみ)

 

少量ながらお金と徳(貯めるとパッシブスキルの装備枠が増える)が入手できるので、まったくの無駄ではないがこの仕様のせいで不思議のダンジョン風なのに、ピンチに陥っても次の階層へ逃げるという選択肢が無いに等しいんだよ。

強化アイテムの落ちている数は決まっているので、その冒険の間だけではあるが取り返しがつかなくなるからね。

これが不思議のダンジョンならば態勢を立て直してから、敵を多めに倒すなどすればいいだけなんだけど。

 

 

難しいと理不尽を履き違えてる?

ステージ5からはマップがだだっ広い上に、こちらに気付いた雑魚ゾンビが走って襲ってくるようになるので、四方八方から敵が群がってくる。

斬っても斬ってもなかなか死なないし、広さ+敵の素早さでこれまでのステージのように集まっているところをまとめて攻撃するのも難しい。

屋内や隘路に誘導できなくはないけど、そうすると死角から走ってきたゾンビに殴られるし
空から攻撃してくる天狗はしつっこくこっちを追ってくるから、立ち止まってられないし。

 

雑魚でもやたら硬いのに、こちらは囲まれれば瞬殺されてしまうのでストレスが半端ない。

このゲーム、被ダメージやダウン時などに無敵時間がないため、囲まれると一瞬で死ぬのさ。
こういう仕様ならばマップは序盤のように、細長い通路と少し広めの部屋という構成だけにすべきではないだろうか。

 

アイテムを使わねば攻撃できない屋根や空から、爆弾なりビームなりが飛んでくるわ
地雷が埋まってるわで、ただの雑魚ゾンビ以外のストレス要素も凄い。

普通に倒すことができない天狗を、雑魚として登場させるのは駄目でしょ・・・。
こいつは一対一で戦うボスだったから、あの性能でも許されるんであって。

 

 

はっきり言ってスキルゲー

いわゆる必殺技のスキルが広範囲、高威力で強すぎる。
無論制限なしに撃てるものではなく、使用後はしばらくクールタイムを挟む必要があるのだが。

対する通常攻撃は弱すぎるので、スキルの合間に通常攻撃でしのぐような、何とも言えないバランスになってしまっている。

スキル間の性能差が大きいのも気になり、一定時間強化系は微妙すぎるような。

先述したように拠点に帰ると消滅してしまうが冒険に出ると毎回、最初の階層(村外れ)に二つスキルの書が設置される。ここで一つでも優秀な技が入手できなければ、その冒険はかなり厳しくなってしまう。

 

戦闘を手助けする消費アイテムなんかもあるんだけど、持てる数が少なすぎてあんまり役に立たないのがね。

 

 

他の主人公どこ・・・? 仲間の加入が遅すぎる!

 

 

こちらが本作のパッケージなのだが、中央の一番目立つ位置にいる女の子は10時間プレイしても未だに使えない。

どころか登場してすらいない。

※ステージ4のボスが戦闘後、逃げようとしたところを素早い影に殺されたという説明があったので
 その影の主が恐らくこの子なのだろうが。

 

パッケージのメインビジュアルだけでなく、公式サイトやストアページのスクショでも
さもメインキャラであるかのよう(一番画像数が多い)に紹介されてるにも拘らずさぁ。

 

本作のボリュームがどの程度なのかは分からないが、実績もすでに650/1000解除している。

これだけプレイしてパッケージにいる主人公が揃わないというのは、さすがにおかしくないかな。

力士でさえも登場が遅すぎるように感じたのに。

 

外見が違うだけならまだしも、モーションもスキルも各キャラ全然違うんだ。

性能は初期キャラの侍がバランス、力士がパワー、くのいちがスピードとなっているようだが
高難易度ゲーを標榜するのなら自分に合うキャラを早めに見出すためにも、最初から全員使えるべきだろう。

こういうゲームでは恐らく多くの人が気に入ったキャラを選んで、その一人を使い込むことになると思う。

しかし登場が遅くそれまでは我慢して使いたくない、もしくは自分に合わないキャラの使用を強いられるのでは、早々にリタイアしてしまう人も少なくはないはずだ。

サクサク進むカジュアルな難易度なら話は別だけども、高難度の死にゲーでやっていいことではない。これはもう完全に設計ミスではないだろうか。

 

 

説明不足なチュートリアル

長い割に説明不足で不親切。

肉やおにぎりは焼くことができると言われても、どうやって焼くのかを教えなさいな。
(炎に向かって投げれば焼くことができる)

トバル2のクエストモードと同じ仕様というか多分あれが元ネタなので、経験者の自分は
ほどなくして気付けたが、分からない人はずっと分からないんじゃないかな。これ。

 

他には最後死んで終わるのもどうなのよ。
結構な時間戦ったり逃げたりで粘ってしまったぞ。

そういう仕様ならあんな中途半端な群れにせず、最初から絶対逃げられないレベルの数を出すか、イベントとして終わらせるべきだろう。

 

これは一例でチュートリアルのみならず、他にも説明不足な点だらけなんだけどね。

アイテムの説明文がいまいちで、使ってみるまでどういう効果なのかよく分からないものが多いだとか。

 

その他不満点

多すぎるので箇条書き。

 

・ちょっとした段差に引っかかる

移動では引っかからないが、なぜか攻撃モーション中は引っかかりまくって
段差の先へは踏み込まなくなる。

スキルの十文字斬なんかは一撃目の後に中断されてしまうことも。
(坂になっていると中断される?)

 

こんな段差ぐらい攻撃中だろうが踏み越えてくれよ・・・。

 

段差に引っかかったせいで攻撃が空振り → 後隙に殴られ、怯んだところを囲まれて大ダメージなんてことも。

 

 

・雑魚が強すぎ

上でも書いてるけど移動速度が速すぎる(ステージ5から走るようになる)のが酷い。
結構離れた位置からでもこちらに気付くため、高速で四方八方から迫ってくる。

攻撃の発生速度まで早いので、安全を確認して回復アイテム使ってたら遠くから走ってきた奴に殴られることもしばしば。加えてガード不能技まで持っている始末。

ここまでで既に健脚という、スピードタイプの特殊ゾンビが登場しているのに
何故すべての雑魚を、こいつと大差ない速さにしてしまったのか。

 

あと遠距離攻撃+大ダメージの爆弾ゾンビがひどい。
特殊な敵はいてもいいが、巨漢や自爆ゾンビのようにもっと目立つようにすべきだろう。

こいつや叫び女は厄介なのに、目立たなさすぎて群れの中にいても分かりにくい。
屋根の上(投擲アイテムでしか対抗できない)にいるのもやめてくれ。

 

 

・毎回ムービーが流れる

ステージ開始時およびクリア後のムービーが毎回流れる。
スキップできるとはいえ面倒、こんなのは初回だけでいい。

 

 

・回復手段が少なすぎ

回復アイテムが落ちてなさすぎだし、神木の実以外は効果も微妙。
ここまで不思議のダンジョンを意識しているのに何故、自動回復は導入しなかったのか。

※お守り(あちらでいう腕輪に相当)に自動回復の効果を持つものはあるが・・・。

 

 

・アイテム持てなさすぎ

上でも書いたけど持てる量が少なすぎ(9種類)、スタックもほとんどできず、シレンのようにアイテムを活かす場面が少ない。

効果自体は強力なものが多いんだけど、満腹度の減りが速すぎることもあって食料だけで三~四枠は欲しいし、組み合わせ次第で強力なシナジー効果が見込めるお守りはキープしときたいし、お助けアイテムを持つ余裕がほんとない。

つづら(保存の壺)が落ちてなさすぎだし、拾えても3~4個しか入れられないので、あまり助けにもならないんだよね。

 

まとめ

 

『Ed-0:』はなぜ売れなかったのか? Steam北米で820本しか売れなかったソフトについてバンナム原田×CC2松山洋×ファミ通林がガチで辛辣に斬りまくった【TGS2023】 | ゲーム・エンタメ最新情報のファミ通.com

 

本作は想定していたよりも遥かに売れなかったようで、大手メディアに散々こき下ろされる
このような記事まで書かれてしまっている。

いやさすがに・・・これはやりすぎじゃないかなぁと思って読んでみたが、説得力がありすぎる内容で頷くしかなかった。

 

タイトルが読めないだとか、ゲームの内容以前の問題がいくつか挙げられているが確かにそう。

僕も本記事を書くにあたって外部サイトで調べ物をするまで、本作のタイトルの読み方がよく分からなかった。Ed-0:でエドゼロ。いや、知ってなきゃそうは読めないよな。
イーディーゼロだと思ってたし。

そんでセンシティブな話になって申し訳ないが、イーディーって特に男性ならばあれを意識すると思うんだよ・・・だからもう、馴染みにくい読みにくいどころか、本当に酷いセンスだと思う。

上の記事でもマーケティングの失敗として語られているけど、タイトルだけでストアで発見したとしてもページを開いてみようって気になれないもんね。

読めない上に取っつきにくそうだもん。全5文字中2文字が記号で1文字が数字って。
Edも意味のある言葉になっていない、単なる英字の組み合わせだし。

Edo-0:ならまだ分かるんだが。

 

せめて中身が良ければ口コミでジワ売れも期待できたかもしれないけど、そちらも微妙。
内容にしろ操作性にしろ、悪い意味でPS2時代のシンプル2000シリーズそのまま。

このジャンプのさぁ、なんかフワッとしたようなモサッとしたような感覚に
微妙なカメラワークのロックオン、懐かしいな・・・。

お姉チャンバラとか合戦関ヶ原も、こんな操作感覚じゃなかったっけかなぁ。

 

あの時代なら許されただろうけど安価で面白い、アイディアも良いインディーズ作品が豊富な現代では、とても3960円の価格に値する作品だとは思えなかった。

画質にはこだわらないから良いんだけど、旧世代機を切り捨てている割に処理落ちが酷いとか、そういうところもね。

 

 

バッサリ感と攻撃ヒットのSEだけは悪くないのだが敵が硬すぎることや、ゲームが進むと広いステージ内に点在するようになるため、まとめて叩っ斬ることもできなくなり結局爽快感もイマイチ。

敵の数がこれだけ多いなら無双寄りにすべき。
このバランスでは自キャラの性能に対してちょっと数が多すぎる。

 

難しくてクリアできない奴がクソゲーと騒いでるだけ、という意見を見かけたがそうではない。僕はダークソウルや仁王、WO LONGなど、高難易度アクションは結構好きだしクリアもしてきた。

本作の場合はクリアできないからクソなのではなく、難しさを楽しませる作りになっていないのがそもそもの問題なのよ。

散々愚痴っているが屋根の上の敵など、厄介な相手に対抗するアイテム自体は豊富に用意されているのにインベントリが少なすぎて全然持ち歩けなかったり、通常攻撃とスキルの性能差だったり
自キャラの強化が敵の強化率に追いつかなかったり、バランスが悪くシステムがちぐはぐすぎるのさ。

性能が全然違うのにプレイアブルキャラの解禁がめちゃくちゃ遅いのもそう。

 

もう昔のように大量のゲームを出すこともできないのだろうけど、地球防衛軍を筆頭にたまに侮れないものを今まで出してきたよね。

思い出深い作品はいくつかある会社なので、またネタゲーの王として返り咲く日が来れば良いのだけどな。

 

テコ入れに追加キャラとして双葉理保でも出してみてはいかがだろうか。
D3Pファンが買ってくれるかもよ。ってか僕は多分買っちゃう。