【評価/レビュー】 添丁の伝説  ~稀代兇賊の最期~ 【台湾の良作アクション!】

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やあどうも、Peter@peters_life0801です。

 

本日はゲームパスで配信が始まった添丁の伝説  ~稀代兇賊の最期~ というゲームをご紹介。

実を言うとあんまり期待はしていなかったんだけど・・・いやあ、良い作品だったよ。
一気にクリアしちゃった。

 

ゲーム性だけじゃなく物語の演出法とか、見せ方へのこだわりが凄かったね!

まあ前置きであんまりグダグダ言うのもあれなので進めよう。

 

クリア後のオマケなど少しだけネタバレしているので、気にされる方は注意してね。

 

 

お気に入り度:★★★★☆

 

 

概要

台湾初のインディーズゲームで廖添丁(リャオ・ティエンディン)という実在した人物を題材にしたアクションゲーム。

とはいえ日本統治下の台湾が舞台など背景は史実ベースとなっているが、物語はほぼほぼオリジナル。

今時のゲーマーは知らない人も多いかもしれないけど、日本で言う(初期の)がんばれゴエモンみたいな感じなのかな?

 

対応機種はPC、Switch、Xboxでお値段は少しバラつきがあるけど2100円程度。

他機種では先行して2021年から配信されていたが、この度2022年11月にゲームパスの一員となってXboxにも移植されることとなった。

 

 

 

 

こだわり抜いた雰囲気づくりが素晴らしい!

レトロな香港漫画をイメージに作成されたそうなんだけど

 

 

メインメニューが正にコミック本の1ページ目って感じでオシャレ。

 

 

そしてストーリーの要所要所では

 

 

こんな風に漫画調で表現される。絵柄も昔の少年漫画のよう。

 

幕間のナレーションはラジオ番組での語りという形になっているし
自分の作品をこういう形で見せたいんだっていう、製作者様の熱いこだわりがめちゃくちゃ伝わってくるね!

 

アクションゲームながら物語に惹き込まれたんだけど、あくまで時代劇を
なじみ深い漫画やラジオといった演出で見せている、という手法を徹底しているからこそ
この世界に入り込みやすかったのかもしれない。

 

ローカライズも丁寧で翻訳された日本語は、思い出せる範囲内では別に不自然なものはなかったのも好印象。

ガバガバ翻訳もあれはあれで味があって嫌いじゃないけど笑
こういう演出がしっかりした作品は、違和感のない文章で楽しみたいよね。

 

 

キャラクターも魅力的

特に主人公の廖添丁と松本帷一警部が好き。

武術の達人にして一流の盗賊、どこか達観していて飄々とした添丁は
いかにも少年漫画の主人公然としていてカッコいいし、台湾の人々との人情味ある交流も素敵だった。

 

そしてこの時代の日本といえば大体悪役で、それは本作にも当てはまるんだけど
先述した松本警部のように非道な命令に逆らって現地人の命を重んじる人物もいるなど、こちらも単純な敵役として描かず魅力的に表現されている。

 

添丁を捕らえるために奔走する松本だけども、心の中では
民衆に支持されている彼を認め、やがて奇妙な友情まで芽生え・・・と

僕が持ってるイメージとしては、ルパン三世と銭形警部の関係に近いだろうか。
ごめん、ルパンそんな詳しくないんだけど。

 

 

 

当時の台湾の空気感を感じられるのも良いね!

正直、当時の台湾の事を知らないんだけども雰囲気はよく出てると思う。

 

 

街並みは中華風だったり洋風だったり、明治時代の日本風だったり、様々な建物が混在していてエキゾチック。

そこまで広いわけではないけど走り回るだけでも最初は楽しい。

 

 

街並みだけでなく収集アイテムも面白い。

 

 

こちらは大半が史実に基づいた台湾にまつわる品々であり、簡単な説明文も付いている。
異文化とか学ぶの大好きなんで、当時の台湾の人々の暮らしが見えてくるようで大変興味深い。

見て楽しめるだけでなく、集めていくことで主人公の能力値がアップしていくのも収集欲をかき立ててくれる。

 

 

 

アクションの出来も良いね!

雰囲気や設定だけじゃなく、肝心要のアクションもよく出来ている。

 

通常攻撃と必殺技の組み合わせによるコンボは爽快。
打ち上げて追撃したり、派手に吹っ飛んだり視覚的にも楽しいし、操作性も良くキビキビ動いてくれる。

 

 

敵の武器を奪って使うといった要素もあるし、戦闘は爽快感抜群で最後までダレることなく楽しめた。

自分が知っている作品で例えるなら、リバーシティガールズに近いかな?

 

多段ジャンプ他、物語が進むと壁登りなども解禁されていき、戦闘以外のアクションも豊富でこちらも楽しませてくれた。

 

 

 

 

ボリュームが無いわけではないけど…

実績は820/1000解除済み。

あとは全アイテムとお守りの収集、ハードコアのクリアなんだけども
アイテム探しは頑張ってみたものの見つからず(宝箱やボスのレアドロップは全回収済み)、ハードコアはラスボスがかなり強いので、ちょっと自分には無理そうってことでここまでかな。

 

進行度の表示があるなら99%ぐらいいってるんだろうけど、プレイ時間は8時間40分ほど。

んー、物足りないとかじゃないんだ。
お値段とアクションゲームというジャンルを考えれば、そんなに薄いわけではない。

あれだよ。
アクションの出来は良いしキャラクターも魅力的だから、もっと色んな所を冒険して、添丁たちの活躍をまだまだ見ていたかったんだな。

ゲーム部分も、それを彩る設定などもかなり良いからこそもっと長い時間、この作品に触れていたいという気持ちがくすぶっている。

 

 

とはいえボス戦は除けばステージは全部で4つしかないので、不満に思う人も多いかもしれないね。

その分、街はそこそこ広いし
一つ一つのステージは長めで収集アイテム探しをしていたら結構クリアに時間はかかるんだけど。

 

 

 

その他気になった点

・赤亀って結局何者だったの?

DL専売だからパッケージと言っていいのかどうか分からないけど
それに相当するメインイラストでは添丁より目立つように描かれている割にほぼ出番はなく、

終盤に突如現れ、技を授けて去っていく謎の・・・・・・少年と呼ばれてるけど、胸あるし女の子だよね?

 

 

クリア後に解禁されるボスラッシュで操作することもできるんだけど、この子は結局何者なのか分からずじまいで消化不良。

彼女もまた武術の達人であり添丁の師と何か関係があるらしいが、そういった背景は一切語られない。

なんなら名前すら不明で赤亀とは、服が赤いから添丁が勝手にそう呼んだだけだったりする。

 

本作を開発したチームは現状他に何も出していないのでカメオ出演でもないようだし、
次回作を企画していてそこで掘り下げる予定とかなのかな?

 

イベント後は蓬莱町の建物屋上にいるけど、ただの背景扱いで話しかけることもできず。

 

 

・エンディングの文字が読めない!

スタッフロールと共に各キャラのその後が漫画のコマ風に表示されていくんだけども、
消えるのが早めで長い文章が読めない(短文なら問題ない程度)。

余韻に浸っている場面で、読み終わる前に流れていくのは辛いよ~。

 

 

 

 

まとめ

個人的には大当たりでなかなかツボにはまった良作アクションゲームだったね。

台湾発のゲームと言えば僕史上最高傑作のOPUS: 星歌の響きなんかもあるんだけど
どちらも世界観へのこだわりが半端ないんだよね。

向こうの国ではそういう土壌があるのかな~・・・なんて言うには、サンプル数が足りなさすぎるか。

 

 

 

ともあれ、たて続けに良い作品に出会えたことで台湾のゲームへの注目度が今、自分の中では大きく高まっている。

 

インディーズという市場が花開いたことで参入者が増え、世界中の個性的な作品を気軽に楽しめるようになった。

今ってゲーマーにはめちゃくちゃ良い時代なのかもしれないね。

 

 

そうそう、言い忘れていたけど本作には二種類のエンディングがある。

楽しめた人は是非、グッドエンドの方を目指して欲しい。
スッキリする良い結末だよ!

 

 

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