やあどうも、こんにちは。Peter@peters_life0801です。
今回は幼少期に遊んで多大な影響を受けた思い出深き名作・・・の
リメイクであるSwitch版 LIVE A LIVEをご紹介。
いやもう、やっぱ良い作品だね!
長らくリメイクを待ち望んでいたけど、それが報われる出来だったよ!
ところどころネタバレを含んでいるので、気にされる方はご注意を。
お気に入り度:★★★★★
幼い頃の思い出が詰まった作品なので、奮発して限定版を買ったよ!
概要
オリジナルはSFCにて1994年9月2日、リメイク版はニンテンドーSwitchにて2022年7月22日にそれぞれ発売。
珍しい複数のショートシナリオをクリアしていくオムニバス形式のRPGで
各シナリオのキャラクターを、異なる漫画家先生がデザインしているのが特徴。
それぞれ時代や舞台は異なるが人間および、その生が全編を通してテーマになっている。
基本的には人間賛歌であるが、他の話とは真逆の展開で進む隠しシナリオ・中世編は当時、僕も含む多くのキッズに多大な精神的ダメージを与えた。
そしてこの話を橋渡しとして繋がる最終編は、多くの人に感動を(ルートによっては絶望を)与えた。
ゲームシステム
ニオイを嗅いで敵の位置を探り当てる、隠れ蓑で敵から逃れる、超能力で相手の心を読む・・・などなど、いくつかのシナリオには独自のシステムが盛り込まれている。
こういった特殊能力がなくても、攻め寄せる敵軍の数を事前に仕掛ける罠で減らす、
戦闘が一切ないストーリーに特化したもの、など各シナリオは一癖も二癖もあるものばかりだ。
戦闘システムは移動もできるターン制に近いが、隊列や技ごとに割り振られた待機時間などで
順番が変わるという少し珍しいシステム。
各キャラは豊富な技を持つがMPなどは存在せず、使用に制限はない。
ただし技ごとに強力だが発動まで時間がかかる、すぐに発動するが威力は低いといった個性がある。
普通に使うこともできるが反撃でも発動し、ダメージを与えつつ状態異常を付与するなんて技も。
SFC版との違い
グラやボイスの追加など事前に公開されていたり、目に見えるもの以外を紹介。
・一部アイテム名の変更
女性キャラの下着、タバコや酒といった嗜好品などは当たり障りのない名称に置き換えられている。
・一部の台詞や演出変更、およびテキストの追加
一部のシナリオでは調べられる箇所が増え、より世界観が掘り下げられている。
・マップデザインの変更
幕末編が顕著で見た目が大幅に変わっている。
ただし基本的な構造は同じなのか、オリジナルと同じ感覚で攻略できた。
・BREAK DOWNの仕様変更
手下を倒さずともアイテムをドロップするようになったため、この仕様が一番重要な近未来編ではリーダーだけを狙えばよくなった。
・最終編への引継ぎ要素の強化
所持している装備品は全て持ち込み可能に。
また、中世編の宝箱も開けてしまっても最終編で復活する。
こんなとこかな? 他にもあるかも。
とりあえず真のラスボスの追加を除けば、システム上に大きな変更点はないね。
今なお色褪せないストーリーが魅力的
本作が末永く愛され続けている一番の理由は間違いなくストーリーだろうね。
これはまあ正直、僕の思い出補正もあるのかもしれないけど、今プレイしても少なくとも物語に古臭さは感じないし面白い。
時代もデザインもまったく異なるキャラクターたちで構成されてはいるけど
それぞれ人間賛歌を軸にしつつも結構、王道的な展開が多くて素直に感動できるものがほとんどだからね。
例えば功夫編なんて世代交代、師弟愛、若者の成長に友情、復讐と少年漫画のお約束がギッシリ詰まっている。
私的に王道ってのは物事の基本でありながら古さを感じさせないものだと考えているので、それら要素をしっかりと煮詰めて取り入れてる本作の物語は、現代でもプレイヤーの心に深く訴えかけてくるものがあると思うんだ。
物語を彩る魅力的なキャラクターもGood!
キャラクターは色んな漫画家先生がデザインしているだけあって、いずれも魅力が溢れ個性的。
各シナリオの主人公が一堂に会する最終編などは正直、不要なキャラがいないので誰でパーティを組むか迷ってしまう。
ちなみに僕は近未来編のアキラが一番好き。
ツッパっているけど根は優しく熱い不良少年という、作中でも最も主人公らしい主人公だからってのもあるけど・・・超能力で戦うってスタイルが凄く好きなのさ。
その技も超常現象を起こすようなものでなく、相手に熱いと思わせたり
実際のダメージ以上に痛いと思わせたり、恐怖心を与えたり、あくまで基本は思念を操るだけってのが渋くてカッコいいんだよ。
シナリオも見せ方含めめちゃくちゃ良いしね。
画像のシーンは途中まで普通に喋って、最後だけ超能力エフェクトを挟んで心の声で叫ぶ演出が最高。
思い出深い名シーンの数々がHD-2Dによる美麗グラフィック、そしてボイス付きで再現されるのはファンとして感涙もの。
アキラのシーンも良いけど功夫編のクライマックスも、弟子と老師の声が重なる演出にゾクッとした。
キャスティングも最高!
あんまり詳しくない僕でも知っている人が多いほど、有名声優がずらりと並んでいるけど
ただ知名度を優先したってわけでなくいずれも声がめちゃくちゃ合っている。
大半が頭の中でイメージしていた声そのまんまだね!
高原とマッドドッグなんかは昔から、「声つくなら絶対あの人だよなぁ」ってイメージしてたら
正にドンピシャだったんで驚き。
実力だけでなくライブアライブに対する思い入れが強い人を集めたらしいので、より演技が心に響くんだろうね!
名曲揃い! 心に残るBGMの数々
ゲーム好きなら知っている方も多いと思うけど、本作の曲を担当したのはあの下村陽子さん。
Wikipediaなんかで見たらびっくりするけど、色んな名作のBGMに携わってきた凄いお人なのだ。
当時から遊んだ人の間では音楽の評判は極めて良かったが、現代向けに電子音ではなく
楽器による音源でアレンジされているため、完成度がさらに高まっている。
本物の和楽器が使われている殺陣!、ジャズっぽい(?)音色のPSYCHOで夜露死苦!!
中国の民族楽器と思われる音を活かした在中国的戦闘、音に奥行きが増したことでシンプルにかっこよさや悲壮感が増した凛然なる戦い・・・この辺はめちゃくちゃ良いね。
アニソン界の超大御所・影山ヒロノブさんを起用したGO!GO!ブリキ大王!!も最高。
ただ個人的な好みだけど、鳥児在天空飛翔 魚児在河里游泳とKNOCK YOU DOWN! はオリジナルの方が良いかな。
前者は音色は良いけど曲調を変更した部分のアレンジがいまいち。
後者はこれはこれでカッコいいけど・・・楽器にはそんな詳しくないので何て言えばいいのかな。
ギターを効かせたロックとかメタル調のアレンジとでも言えばいいか。
そういう曲調にした方が合いそうだけどどうかな?
戦略性の高い戦闘。ただし・・・
概要でも少し触れているけど、シミュレーション的な要素が含まれているシステム。
なので自分の行動順や相手の強力な攻撃を避けるための位置取りなど、意識しなければならない要素が結構あって楽しい。
豊富な技の種類も良い駆け引きになっている・・・のだが。
どのキャラも最後の方に覚える技が強すぎて、最終編では少し単調になってしまう。
取り分け敵全体に大ダメージを与える画竜点睛の陣などは、縛りプレイでもしない限り、ザコ戦はほとんどこれだけになってしまうことも。
気になった点
良くも悪くもオリジナルに忠実すぎるリメイクで、追加要素などはほぼ無いに等しい。
元が古いゲームということもあって、やり込んでも40時間かからずクリアしてしまえるので、現代基準で考えるとボリューム不足。
ただまあこれに関しては、確かに追加エピソードなどは欲しかったけど
ファンのイメージを崩したりしちゃう場合もあるので良し悪しなのかな。
リメイクで色々つけ足して逆に評価を落としちゃった、なんて作品も世の中にはあるしね。
ボイスを追加し、グラフィックを始めとした演出の強化によって
あくまで本作の持ち味を強化するに留めたこの方針も英断ではあると思う。
ディレクターの時田さんは親子二代で楽しめてもらえたら嬉しい、みたいな発言をしていた(はず)ので、SFC版とプレイ感覚が変わらないのは狙っていたことだろうしね。
トゥルーENDルートのラスボス戦は大きく手を加えられているけど、これはファンなら泣いちゃうであろう心憎い演出だった。
やったことを考えると完全な救済はそれはどうなんだと思うし、彼に対する救いとしては最高の落としどころではないだろうか。これだけでもやって良かった! と思えるほどだね。
それ以外で個人的に気になったのは二点。
まずはキャラクターの名前を呼んでくれないこと。
ボイスを追加したが、変わらず名前を変更できるからなんだろうけど、デフォルトネームで良いから入れて欲しかった。
ストレイボウのあの狂乱の叫びはやっぱ、名前も含めて欲しいよね。
(それでも声優さんの熱演で凄まじい迫力があったけど)
もう一つはバランス調整はもう少し頑張って欲しかったこと。
アキラが目に見えて強くなったのは嬉しいけど、昔強かった技はナーフしたというがそれでも相変わらず強い。
上でも軽く書いているけど、どのキャラも同じ2~3種類の技しか使わないというのは結局変わっていないので、豊富な技を活かせるバランスになっていると良かったな。
まとめ: J-RPG好きなら是非!
当時遊んだ方はもちろん、世代でないご新規さんにも遊んで欲しいなっていう一作。
J-RPGの歩んできた歴史を少し知ることが出来るし、人間をテーマにしたストーリーは色んな方に見て頂きたい。
新要素こそほぼ無いものの、作り手の本作への深い愛情がはっきりと見えてくる、とっても素敵なリメイクだったね。