OPUS(オプス) 星歌の響き  プレイ日記:最終回 【終章】

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トレーラームービーを見て神ゲーだと確信し、即購入した過去の自分の慧眼ぶりを褒めてあげたい。

 

 

前回記事はこちら。

 

 

 

 

 

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交錯する時空

本作の物語の核であるエイダとの出会いから別れまで。

これは第五章を以て終わりを迎えたので、終章ではその後の66年間の流れは大まかにしか語られない。

色々疑問の残る表現が多かったので、これについてはいずれ別の記事で語ろうかな・・・。

 

とりあえず舞台は再び66年後の世界へと移り、ここで序章と繋がるわけだ。

 

 

時の流れが語られた後は序章開始からさらに少し遡り、リバクが白龍へ発つ当日の朝に行われたという会話のシーンから始まる。

従者がリバクの元へあることを報告にやってきたのだが・・・それは、ラミアが亡くなったことを告げるものだった。

 

最後まで付き合えなくて、ごめん。

 

これが彼女の遺言だった。

 

・・・記事は複数回に分けているけど、僕は通してプレイし続けている。
つまり泣きっぱなしで、少し間が空いて止まりかかった涙がここでまた溢れてしまうわけだ。

一緒に行きたかったろうになぁ・・・。
でも丁度この日に亡くなるというのも、運命的なものを感じるね・・・。

 

「ラミア・・・安心して・・・」

「一緒のお墓にしてあげるから。」

 

 

時間は白龍内部にいるリバクのところへ戻る。

長らく腰を下ろし続けていた彼だが立ち上がり、エイダに語り掛けるように呟きながら、ゆっくりと再び歩き始めた。

 

「迎えに来たよ、エイダ。」

「ラミアが今日行ったよ。ちゃんと面倒を見たから安心して。」

「僕は当主になった。」

「一族の栄誉を取り戻して、今日まで皆を幸せにしてきた。」

 

辺りには、エイダと同じ名を持つ魂芳花が咲いている。

 

「でも、僕が何をしたって、君に会うことだけは叶わなかった。」

 

魂芳花を見て彼女への思いが一層強まったか。

リバクは再び近くにあった岩へ腰を下ろし、彼女に初めて会った時の思い出の歌である、
掠れ声の巫女龍鳴を再生し始めた。

 

「エイダ・・・お師匠は見つかったか・・・?」

「・・・聞こえてるかい? エイダなんだろう・・・」

「まだ見せてもらってないんだ・・・君の故郷の花・・・」

 

 

 

 

 

旅の終わり

場面は突如、紅桜が墜落している現場へ切り替わる。

火と煙があがっているということは、これは・・・?

 

軽い爆発音と共にドアが吹き飛び、同時に叩きつけられるように現れたのは、エイダだった。

あの絶望的な状況から、彼女は生きて白龍へ不時着を果たしていたのだ。

 

 

 

きっとここにお師匠がいる──、歩き始めるがその体は満身創痍。

最後の力を振り絞り、気力だけで立っているような状態だった・・・。

 

よろめきながら歩いて、悲鳴をあげながら坂を転げ落ちて。
自分で操作して先へ進むんだけど、本当に見ていて苦しい・・・。

もう探索要素もないから自動進行で良いはずなのに、わざわざ操作させることで一層感情移入しやすくさせてるんだろうなぁ・・・。

 

「やっと追いついたよ・・・」

「これで良かったんだよね・・・お師匠?」

 

歩き続けた先に、彼女は墜落した鉱連の船を発見した。

そしてそのすぐそばには・・・優し気な一筋の光に照らされ、眠っている紅の姿があった。

 

自身の傷のことなど忘れたかのように走り出し、すがりつきながら涙を流すエイダ。

 

「よかった・・・ほんとうに・・・」

「言われた通りにしたよ・・・やっと自分を見つけた・・・」

「誰にも流されない・・・自分だけの・・・」

「自分だけの為に・・・これこそがお師匠の言ってた新生代の巫女だよね・・・」

 

「これで終わり・・・」

 

 

 

「リバク・・・ラミア・・・どうか私を許してね。」

「あなた達を捨てた事を・・・」

 

長い旅路の果てにすべてを失い、しかし見つけなければならなかった、かけがえのないものは取り戻したエイダ。

涙に濡れる彼女の元へ、理魂がふらりと現れた。

 

「慰めてくれてるの・・・?」

「よく理解できないけど・・・すごく悲しい声ね・・・」

「最後にもう一度歌声を聞かせて・・・」

 

その歌声を耳にしたエイダの反応は、驚きに満ちていた・・・

 

「これ・・・」

「これって・・・」

 

 

 

 

星歌の響き

「エイダ?」

 

腰掛けながら巫女龍鳴を奏でていたリバクは、驚きの声と共に立ち上がる。

彼女が手をのばし、触れたその先には丁度、異なる時空にいるリバクの巫女龍鳴があったのだ。

 

「見てみたいと思わない?」

「ちょっと。」

「ちょっとだけ? 海よ、花の海。」

 

 

 

かつての思い出が、頭の中を駆け巡る──。

 

「僕は・・・とても・・・」

「エイダが言うなら・・・君だから・・・」

 

 

杖を投げ出し、その衰えているはずの足で一心不乱に走り出すリバク。

滑落しそうになりながらも急な坂を駆け上がり、小高い丘へ辿り着いた。

 

そこには──

 

 

 

 

「いつの日か紅桜が山塊を離れる時が来たら、私の故郷に・・・」

「うん。必ず故郷に来てもらうわ。」

「私が大好きなところ。」

 

 

 

 

 

 

 

「今帰ってきたよ、エイダ。」

 

「見える?」

「あなたの故郷とは違うでしょ。」

 

 

 

 

 

一年を通して四季があって、いつも花が咲き乱れているの。

 

 

 

 

 

あとがき

プレイ日記は終わったけど、もう何回かはこの作品関連の記事は投稿するかな。
色々考察したいことがあるからね。

例えば、エイダに “最後の歌” を聞かせた理魂は何だったのか、とかさ。

 

 

それはさておき、このゲームで不眠症になった。

感情を揺さぶられ過ぎてさぁ・・・さすがにましになってきたけど、
夜になって寝ようとして目を閉じると、瞼の裏に花に埋もれた紅桜が浮かび上がって、最後のシーンを思い出しちゃって全然寝付けないんだ。

 

この記事を書いている時点でクリアしてから一週間ぐらい経っているんだけど、今でもスクショを見返していると涙が出てくるし、
取り分け上の紅桜の絵や、丘の上にいた二人の幻のシーンなんかは、泣いてしまうだけじゃなく何故か息が苦しくなる。

 

 

一生分ってぐらい泣いたし、自分でもさすがにこれは異常だと思う。

でも、確かに涙もろい方ではあるんだけど、創作物でここまで泣いたのは初めてだ。
ましてや泣きながら息が苦しくなるなんて今まで経験したことないし、それだけプレイヤーの心に訴えかけるこの作品が凄いと思うんだよ。

 

テキストだけじゃなくってさ、違う時間にいるのに理気を通して繋がって、お互いが駆け寄るように走り出すのとか
エイダが滑落した場所でリバクも転ぶのとか、細かい演出も神がかってる。

要所に挿入される一枚絵も筆舌に尽くしがたい美しさ、そして音楽もやばい。
語彙がどーたら言われようが、ヤバいとか鳥肌が立つとかしか言いようがないぐらい、言葉ではろくに説明できない感動があった。

 

 

 

最後の一枚絵。多分僕もこんな顔になってたろうな・・・。

これでトドメかと思いきや、エンドロールでは墜落している紅桜から少しずつ花の海が広がっていく様子が描写され、
そのあとは三人が旅をしてきた軌跡を辿るように、色んな場所へ飛んで行く紅桜の姿を眺めておしまい。

最後の最後まで本気で泣かせにきてる。

 

※後日追記
改めて見るとエンドロールで回ってるのは旅してきた場所じゃないね。
万道風引所を除けばいずれも訪れなくてもいい場所で、そしてこれは・・・乙皇を支持した4人の神の惑星だな。

リバクたちと古代神話の関係は考察記事で触れているので、是非。

 

 

 

クリア後の喪失感が凄まじくって、それを埋めるためかは自分でも分からないんだけど
今は他の方の実況動画なんかを見まくっている。

終章は泣いていて言葉に詰まって、全然話せていない人もいたから別に自分だけじゃないんだな。
他の人もそうなんだなって、ちょっと安心した。

あのシーンはさ、泣き声こそが最高の実況だと思うよ。
どんなにお喋り上手な人もきっと敵わない。

 

 

最高の感動を与えてくれたこのゲームを、僕は一生忘れないだろうな。

 

 

p.s.

この作品、直接的な話のつながりはないそうだがシリーズ物なんだってさ。
(プレイするまで何とも言えないけど、ファンの書き込み見てると時代は違うけど世界は同じっぽい)

明らかに場違い感のあるロボット(エム)が出てきたけど、あの子は過去作品のキャラクターだそうでファンサービスとして登場しているみたい。

 

これを知ってSTEAMで本作のサントラを買うついでに、同シリーズである地球計画と魂の架け橋も購入しておいた。

しばらくプレイする時間は取れなさそうだけど、これらも超楽しみだね。

 

SIGONO・・・その名、しかと覚えた。最高の作品をありがとう。

 

 

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