【評価/レビュー】 ダウンタウン熱血物語SP 【別物なリメイク作品】

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どうもどうも、Peter@peters_life0801です。

本日はダウンタウン熱血物語SPをご紹介。
無印は超面白く、一回目のリメイクとなるEXは粗もあったがファン向けとしてはよく出来ていた。

はてさて、ではこの新たなリメイク作品はと言うと・・・。

 

お気に入り度:★★☆☆☆

 

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概要

2016年10月発売。対応機種はニンテンドー3DS。

 

その名の通りダウンタウン熱血物語をリメイクした作品。

なんだけど

・3日というプレイ期間が定められている

・ストーリーや戦闘アクションが大幅に変化している

などリメイクというよりは、熱血物語をベースにした別物と言えるかもしれない。

 

 

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良かった点

グラフィック及び一部キャラ設定の掘り下げが最高!

基本はファミコン時代のドット絵そのままに見えるが、イベントにおけるキャラの仕草や表情の細かさは芸術レベルといっていいほどに精細。

西村の変なポーズとか、望月のバトル前の準備運動とかほんっと良く出来てる。

 

3DSにはスクショ機能が無いので、ファミコン版で我慢してね!
※こちらはザ・ワールド クラシックス コレクションで撮影。

 

また、望月は純粋にケンカを楽しむ爽やかさが、小林はリーダークラスの実力を持つという設定が強調されており、テキスト量も大幅に増えたことで無印物語では見えにくかった、キャラクターの背景が掘り下げられているのはファンなら感涙ものだろう。

特にハッタリだけで四天王に成り上がったという平は、くにおを卑怯な罠にはめて動画を撮影し
SNSで拡散するなど現代的なクズっぷりを見せてくれるが、彼のことを憂う幼馴染だという新キャラの登場により、良い感じに成長する姿を見せてくれる。

 

 

ハクスラ要素は楽しいが・・・

同じ名称でも付いているスキルが違うなど装備品を厳選する楽しみがある。

本作のステータスは装備品による比重がかなり大きいため、ハクスラ好きにはたまらない要素だが・・・個人的な意見を言えば、くにおくんは成長させたら最終的には時代劇のように、装備品なんぞ関係なしに大暴れできる方が良かったけどね。

まあ、ゲームとしては良いけどくにおくんとしてなら微妙って要素。

 

初代熱血硬派も装備による影響大きいけど、向こうぐらいRPG寄りならね。

それにあちらは普通にプレイしてるだけでクリアには困らない装備が手に入るゲームだし。

 

 

 

音楽をファミコンアレンジに変更可能

懐古向けのゲームなので良い仕様なんじゃないかなと。

熱血物語のテーマは今風でもオリジナルでも好き。
疾走感がありながらもコミカルさを併せ持つ、耳に残る良い曲だよね。

 

 

気になった点

アクションに爽快感が無い

くにおくんシリーズでこれはほんと致命的。

技の総数自体は多いものの同時に10個までしか装備できないし、必殺技を使うにはSP(気力)を消費するようになったので無駄撃ちができない。

 

このSP、ダメージを受けたり攻撃を当てることで回復するので
必殺技を使っても当たれば消費分ぐらいは返ってくるが、余計な制限は言うまでもなくストレスでしかない。

(ただし高難易度のモードは相手が硬すぎて減少分を相殺できない)

そして新要素として超必殺技が追加されたけど、カットイン付きで極太レーザーを放つなど
くにおくんでやることか? と思ってしまう技が多いのも気になる。

 

 

他の不満点は

・ダウン仕様の改悪

ダウンしている相手へはほとんど手出しができない。
無印のようにパンチやキックは当たらず、持ち上げるか武器投げ攻撃しか当たらない。

さらに起き上がり時間は全員一律(?)で持ち上げ→投げは必ず一回しかできない。

起き上がりに長めの無敵時間があるのも×。

 

・ダッシュが超絶改悪

これまでの作品のように横2回押しではなくR+方向キーに変更。
そしてこれが困ったことにすぐ最大速で走り出せるわけではなく徐々に加速し、止まる時は慣性が働いて隙だらけになるというクソ仕様。

 

シリーズ経験者は

・加速はびっくり熱血新記録の400mハードル
・停止は熱血行進曲のクロスカントリー & 障害部屋

と思ってもらえばいい。

言うまでもなくまともに使える代物ではなく、ダッシュから繰り出す技はほぼ死んでいる(しかも最高速度に達するまではダッシュ攻撃にならない)。

 

 

 

そもそもゲームバランスが全体的に悪い

難易度は軟派と硬派の2種類から選べるが軟派は簡単すぎ、硬派は難しすぎと程よい中間のバランスが無い。

※とはいえ軟派でもある程度育つまでは死にまくるほど難しい。
   しかし育ち切ると簡単すぎる。

 

無印同様に育成要素があるが食べ物による能力上昇は廃止され、経験値で上がるレベル制に変更されている。

それ自体は構わないんだけど、各パラメータの上限値が非常に低く、高難易度の硬派モードでは最高値でも技によってはほとんどダメージが通らない。

(恐らく装備品に付いているスキルで何とかしなきゃならないんだろう)

 

技間のバランスも悪く、マッハキックⅡはフルヒットして5ダメージなのにオーバーヘッドは70ダメージ与えられるとか。

多分、各技には防御貫通力みたいなのがあって、これが低い技が弱いのだと思われる。

 

 

一部キャラが別人レベルに改変

望月や平、小林といったキャラたちが元の設定を残しつつより魅力的になったのに対し、木下と早坂、上条&山本あたりは最早別人になってしまっている。

 

まず木下は怖い風貌通り言動含め非常に攻撃的な性格だったのが、ほとんど喋らず倒しても倒しても起き上がり、ひたすら無言で襲い掛かってくるという謎のキャラになってしまっている。

その姿は作中でゾンビなどと呼ばれる始末。

 

早坂は不良ではなく真面目な優等生で、熱血物語EXではそれらしい落ち着いた口調の冷静な性格だったが、本作では何故か妙に口が悪く直情径行で喧嘩っ早い、とこれまた謎の改悪を受けている。

 

上条と山本も負けても負けても打倒くにおのため、トレーニングを積んで強くなって再戦を挑んでくるという謎の熱血キャラに。

ファミコン版の説明書には根性は無くずる賢いと書かれているようなキャラなんだけど・・・。

 

 

その他不満点

・全体的にテンポが悪い

戦闘が無印のようにシームレスではなくシンボルエンカウント方式に変更。
(群れて立っている相手に近づくと戦闘になる)

開始時、終了時にいちいち演出を挟むので繰り返していると鬱陶しくなってくる。

 

戦闘アクションに関しては散々不満を述べたが、先述したもの以外にも一部の敵が異常に硬かったり、ボス連戦が異常に多いなどこちらもテンポが悪い。

5連戦とか普通にある。

また、周回前提なのに各イベントやスタッフロールがスキップできないのは致命的。

 

・ザコモブの顔が全員同じ。

昔みたいに他作品キャラの使い回しとかで良かったんじゃないのかな。
昔のキツい容量制限で、1マスの大きい粗いドット絵で多くのキャラを描き分けているのも、シリーズの魅力の1つだと思うんだけどな。

何故こんな仕様にしてしまったのか。

 

・りきが空気

魔法物語や熱血時代劇など、2010年代の扱いの悪さは一体何なのだろうか。
後にアップデートで2人同時プレイが可能になり、そのモードでのみ使用できるようになったが、ストーリーにはほとんど絡んでこない。

 

・ミニゲームにコンフィグが反映されない

FoDDという本作のアクションに格ゲー要素を足したようなミニゲームがあるのだが、基本操作は同じながら何故かキーコンフィグが反映されず非常に遊びにくい。

 

 

 

 

まとめ

 

なんか気になった点だけやたら長くなってしまって恐縮だけども。

 

うーん、これはこれでそこそこ面白い気もするけどハクスラも、イベントをやってもやらなくてもOKなオープンワールドっていうのも、くにおくんに求めているものではないんだよね。

しかもイベントこなさず好き放題過ごしてたらバッドエンドまっしぐら、しかし真面目にストーリーやるとなると時間カツカツで追われているようなプレイになるし。

 

何より無印の爽快感溢れる戦闘が大幅劣化していて動きはモッサリ気味だし、無敵時間やダッシュ改悪のせいで攻撃の自由度は無いしで、肝心要のアクションがつまらないのが大問題。

いや、このアクションもくにおくん以外の違うタイトルだったら、そこまで悪いもんじゃないのかもしれないけど。

 

ってことでやっぱり微妙なアークシステムワークスのくにおくんだった。

なんか熱血時代劇にしろ、戦闘に変なアレンジ加えてそれが裏目に出てることが多いよね。

プラスに作用するなら構わないんだけど、これなら戦闘は無印をベタ移植してくれた方がよっぽどマシかな。

 

しかし僕には合わなかったが世間での評価は悪くない。
くにおくん好きなら試してみても良いんじゃないかな。

ま、こういう意見もあるんですよってことで。

 

 

ところで、三国志を題材にした新作が発売されるらしいけど

 

 

題材もイラストも微妙すぎるので不安しかない。

いやそりゃまあ、三国志もくにおくんも好きだけども・・・魏贔屓には絶対キツイ内容になるのは目に見えてるし、似たような題材で魔法物語や熱血時代劇という前例があるからね。

 

地雷臭が凄いのでとりあえず様子見かな。