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こんにちは、Peter@peters_life0801でっす。
前回の創造PKに続き、本日は信長の野望・創造 戦国立志伝を紹介してみよう。
基本的には創造PKから大きく変わっていないので、こちらの記事と併せてどうぞ。
【評価/レビュー】 信長の野望・創造withパワーアップキット
どんなゲーム?
創造PKをベースに同シリーズでは初となる一般武将でのプレイが可能となった作品。
確か古い作品だけど、蒼天録は城主身分以上なら家臣プレイはできたんだっけ。
全国マップから隔離された別空間に存在する自領を発展させながら戦備を整え、武功を挙げて立身出世を目指すゲーム。この自領は戦火に晒される心配はないため、安心して治政に励むことができるが・・・。
良かった点
身分プレイの導入
結論から言えばものすっごい残念な出来だったんだけど、試みだけは評価したい。
詳細は悪い点にて詳述しよう。
会戦が更に進化
セミオートで進行する全国マップ上の合戦とは異なり、自分で細かく指示を出して戦術を組み立てることのできる会戦がPKから更に進化。大筒陣地や櫓、馬防柵の建造のほか、攻城戦なども導入された。
支城が発展しやすくなった
場所選びさえ間違わなければ、築城で築ける城も兵数が本城並みに伸びる。勿論時間はかかるけど、余裕ができたら序盤でも良い立地の場所があれば築城しておくだけの価値はある。
平地で5段階まで拡張できる道路4つと隣接している地域が理想だ。
大名が創造タイプでも兵農分離ができるようになるのは結構後になるので、水場があると尚良い。
とはいえこれも以前から問題だった、平野部を所有している大名家が強すぎるバランスに拍車をかけてしまっているのだが・・・。
大坂の陣にスポットが当てられている
これまで嵐世記以外にシナリオあったっけ?
あれでは大阪城以外が全て徳川領というカオスなシナリオだったね。
本作では戦国伝による連続イベントでかなり細かく再現されている。
素敵なエピソードが豊富なのに、何かとスルーされがちな木村重成がピックアップされているのに大満足。
容姿だってようやく、今日に伝わるような絶世の美男子になった。
顔グラ変遷。やったことないけど、過去作でも将星録だけはイケメンだね。
覇王伝ひでえ。享年23歳(推定)なのに初老の域に入ってんぞ、これ!!
気になった点
人間関係が希薄なんてレベルじゃない
一般武将プレイができるということは当然いるのよ。ライバル、そして友となる同僚たちが。
しかし!
本作の人間関係はとにかく希薄。超希薄なのである。
どれぐらい希薄かというと、
実の兄弟や息子から名字や名前+殿で呼ばれるぐらい希薄。
実父から氏郷殿と呼ばれている・・・。
武将ごとに友好度が用意されているが、最大値の100まで上げても特技を一つくれて、思い出したかのようにたまに、内政や小競り合い(主命任務で発生する小規模な合戦)を手伝ってくれる程度。
なんかもっとこう、史実をモチーフにしたイベントでも入れるとかさ、気の利いたシステムにできなかったのだろうかと残念すぎる仕様になっている。
出世すると前作とほぼ同じ
勲功を貯めていくといずれは軍団長、そして大名に昇進できるわけなんだけど、ここまでくるとやってることはもう、前作のPKとほぼ同じ。
※軍団長に抜擢後、更に勲功を上げることでなんと一門衆じゃなくても大名の座を譲ってもらえる(拒否可能)。
会戦と内政のシステムがPKと少し違う程度かな。
家臣プレイ強すぎ問題
先に紹介した別の次元に存在する知行地なのだが、これはシナリオ開始時から身分が城代以上の武将は持つことができない。
この知行地、兵舎関連を上手く発展させれば最終的には兵数が1万を超えるため、城主まで昇進すれば拠点に紐付けられている兵と合わさり、仕えている大名の数倍もの兵を動員できるようになってしまう。
石山御坊や二条御所など人口が多く区画も多い城をゲットすれば一城で5万人の動員も夢ではない。
こんな奴がいたら佐久間信盛のように粛清待ったなしであろう。
おまけ:退き佐久間について私見
無能だから追放されたと言われる信盛だが、優秀すぎる=勢力が大きくなりすぎたために、狡兎死して走狗烹らるという結末を迎えてしまったのだと僕は思う。
折檻状の内容はこじつけに等しいものばかりで、特に石山本願寺を包囲するだけで何もしなかったというのは完全な言いがかりじゃないだろうか。
極めて高い防御力を有し、戦意も旺盛な石山御坊を力攻めにしても、戦死してしまった前任者である塙(原田)直政の二の轍を踏むだけの可能性があるワケだし、調略もしなかったというが武士ではなく信仰心で団結している彼らに調略が通じるとは思えない。
三方ヶ原で戦わず撤退した、というのも原因を作ったのは挑発に乗って籠城策を捨て、誘き出された挙句に惨敗した家康のせいであって、兵を損なわず撤収した信盛の手腕はむしろ評価されるべきだと思うんだよなぁ。
一説には信盛追放は明智光秀の讒言によるもの、という説もあるがこちらは信憑性はいまいちだ。
しかし理由が讒言にしろ信長の人員整理にしろ、信盛が健在であれば本能寺の変はまず起こり得なかったというのは何とも皮肉な話である。
樋口晴彦氏が同じ説を提唱しているので、気になる方は是非こちらを一読あれ。
菅屋長頼、塙直政、河尻秀隆といった優秀であったのに知名度が低かったり貶められている人物も、その功績をしっかり評価しているので織田家ファンならお気に召すはず。
柴田勝家と羽柴秀吉の項だけ、好悪の情が露骨に表れてんのが玉に瑕だけどね笑
人手足りなさすぎ問題
内政のシステムが変わったことにより、とにかく人手が足りない。
城の数は膨大。内政値を上げるには施設1つにつき1人担当者が必要になったため、単純に内政に駆り出す人数が大幅に多くなった上に、前作とは違って上げたい項目によっては統率など他のパラメーターが必要になるため、政治さえ高ければいいわけではないのもキツい。
どれぐらい足りないかってーと
有志が作成した史実武将およそ1000人を追加しても全然足りないレベル。
一応登場武将数は発売当時過去最高だったんだけど、そこに1000人増やしても足りないってのは、明らかにシステムの設計ミスだとしか思えない。
城主を任命して委任って方法もあるけど、完璧主義の人にはなかなかできない選択だしさ。
大坂の陣があるのはいいけど・・・
豊臣側の戦国伝が難しすぎるというか、一部イベント会戦が運ゲーになっているし、勝利して家康と秀忠を討ち取ってもその後、プレイヤー武将が弱小大名化して独立するだけ。
そして徳川は家光だったかが後を継いで所領が減るわけでもなく強大なまま。なので結局、あっという間に他の強豪に飲み込まれて終わっちゃうという、なんとも残念過ぎるシナリオ。
感動的なイベントでシメた直後に、徳川と仲のいい周辺大名が雪崩れ込んできて、一瞬で滅亡させられる豊臣家を見た時は変な笑いが出たね・・・。
まとめ
創造シリーズ未プレイならばおすすめ、PKプレイ済みならばはっきり言って買う価値は無いと思う。
最初こそ自領を発展させながら主命をこなし、徐々に出世していくのが楽しかったんだけど
先述した通り、ある程度出世するとPKとほぼ同じ内容になっちゃうからね。
家臣プレイはとりあえず入れときましたって程度で底が非常に浅い。戦国伝は発生しなくなるし、それに代わる何か専用のイベントが用意されてるわけでも無し。武人と文官の違いとかも特に無い。
PKのダウンロードコンテンツ扱いで1500円ぐらいならまあ納得できるんだけど、これを1万円超えのフルプライスで販売したのは凄いと思う。色んな意味で。
(パッケージ版が1万超え。ダウンロード版なら9200円ほど)
無印からの移行とは違って、本作の場合はPK持ってるから安く買えるとかもない。
完全に独立した別商品として販売されている。
ただ、レビューサイトなどでは必要以上に評価が低い印象だ。
と言うのも、初期はバグだらけでまともに遊べる代物ではなかったそうで、現在はアップデートで解消されているのでそこは安心してほしい。
(僕は後から買ったクチなので当時のことは分からないが、それならば低いまま評価が固まってしまったのは仕方ないだろう)
また、立志伝などと紛らわしいタイトルを付けていることから、太閤立志伝のような自由度を期待したプレイヤーも多く、その人たちからも不興を買っている影響も大きいようだ。
家臣プレイはクソ、ということさえ予め認識しておけば、PK未プレイならば楽しめる良作だと思うよ! まあ売りの家臣プレイがクソって本末転倒だけどね笑