【評価/レビュー】 びっくり熱血新記録 ~はるかなる金メダル~

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どもです、Peter@peters_life0801です。

本日はくにおくんシリーズからびっくり熱血新記録をご紹介しよう。
いや、久々にクラシックスコレクション起動したら面白くって、Switchでドッジボールだよ全員集合!が配信されたこともあってくにお熱が再燃中なのよ。

 

 

しかし何と言うか・・・誘致当初から現在に至るまで無茶苦茶で、ついには強行されようとしている某五輪を見ていると、長いネット歴の中でこれを今さら取りあげる気になったのは、何だか皮肉めいた運命を感じるな!

 

お気に入り度:★★★★☆

 

 

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概要

1992年6月発売。

設定的にはダウンタウン熱血行進曲の続きの話なので続編ということになるはずなんだけど、本作は運動会ではなくオリンピックを模したものになっていて、ゲーム性は大幅に変わっている。

※92年のバルセロナオリンピックに便乗して開発されたらしい。

 

試合が4人同時ではなく1対1のトーナメント形式もしくは個人競技に変わっているのも大きな変化。
これによって周辺機器無しで4人対戦ができるようになっている。

 

 

登場キャラは前作・熱血行進曲から続投の面々。

しかし熱血=鷹峰花園=前田冷峰=音無連合=沢口と各チームから1人ずつリストラされてしまっている。

この4チーム以外に新たにCPU専用チームのオクラホマが参戦し、全5チームで5つの競技を戦い抜く。前作で言うスコアがメダルに変わり、最終的にメダルの枚数が最も多いチームが優勝だ。

 

それでは各競技をざっと紹介してみよう。
前作から飛躍的に操作がややこしくなったことで、種目ごとにいちいち書いているとキリがないため、操作方法については割愛させて頂くよ。

攻略サイトとかで紹介されてるはずだから、勉強したい場合はそちらを頼っておくれ!

 

 

400mハードル

その名の通り400mハードル走・・・なんだけど、奴らがまともなカケッコなどするはずもなく
旋風脚で吹っ飛ばしたり、破壊したハードルでぶん殴ったりぶつけたり、とやりたい放題。

 

ハードルの高さは数種類あり、ジャンプすると逆にぶつかってしまうものもある。配置は固定なので記憶しておくと有利。

 

先にゴールするか相手の体力を0にしたチームの勝利。

画面外に消えた選手は即座に復帰してくるので大差をつけて勝つということはできず
多彩な妨害方法や回避方法による読み合いもあり、最後まで気が抜けない熱い種目だ。

 

 

ハンマー投げゴルフ

ハンマー投げ+ゴルフというぶっ飛んだ発想の競技。

Bボタン連打でパワーを溜め、Aボタンで投げる。
方向キーでハンマーの軌道や落下位置をある程度調整はできるものの、操作は全種目中で最もシンプル。

 

ただし生半可な連打ではパワーが全然上がらず飛距離が出にくい。
CPUは当たり前のように最大まで軽々と溜めてしまうが・・・。

スポーツショップできりもみ(Bボタン押しっぱなしでパワーが溜まるようになるアイテム)を買っておかないと勝てる気がしない。

 

ミスると自分が投げたハンマーに当たってしまうなんていうハプニングも笑

 

 

水泳バトルロイヤル

 

泳ぎながら水上や水中で殴り合い、相手の体力を0にして沈めた方が勝利という、控えめに言っても頭がおかしい競技。

攻撃を喰らったり潜り続けることで減少する空気が0になると、大きめのダメージを受けてしまう。

操作が複雑で読み合いも多く、初心者は何もできないままやられてしまう取っ付きにくさが難点。
絵的には本作で一番面白いと思うんだけどね。

 

 

ビル越え棒幅跳び

高層ビル群の屋上から屋上へと棒高跳びで移動しながらゴールを目指す、控えめに言っても頭がおかしい競技。

 

 

プレイヤーとCPUどちらも完走した場合はどういう基準で1位が選ばれるのかよく分からず、自分はノーミス、CPUはミス3回でも相手の勝利になったりする。
※クリアタイムや残り体力というわけでもないので完全ランダム?

特別賞の一番高く跳んだで賞も、CPUはプレイヤーには再現不可能な高さまで飛ぶことがあるので、ほぼ敵に取られることになる。

 

こちらも水泳以上に操作が複雑で全競技中最も難しい。
自キャラの移動速度が速い上に、棒と一輪車が同時に配置(どちらかは罠)されていたりといやらしい要素もあり、マップを頭に入れておかないと完走することすら困難だ。

と言うか、かなりの回数遊んでる僕でも結構途中で退場する。

 

重要なビル間の幅は画面下に大まかに表示されているものの、見ている余裕なんてまずないし・・・
不明瞭な優勝の条件や特別賞の件といい、面白いんだけど何かと穴の多い種目。

 

 

はちゃめちゃ柔道

技がおかしいことを除けば、他に比べるとかなりまともな競技。

 

 

まあ柔道と言うかほとんどプロレスだけどな!

 

殴り合いや技の掛け合いを制し、相手の体力を0にした方が勝利。

つかみ合いから出すことができる大技の種類は豊富で、見ているだけで楽しくなってくる。

 

 

その他:ショップの追加

前作にはなかった要素として、新たにお店でのお買い物が追加。

 

 

物によってはバランスが崩壊するレベルで有利になるものも。
上手い人同士が集まって対戦する場合は、買い物によるメダル消費も駆け引きの1つとなるかもしれない。

ちなみにメダルの価値は1枚あたり銀は金の10分の1、銅は銀の10分の1。

 

 

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良かった点

コントローラー2個で4人対戦ができる!

熱血行進曲の記事で述べたように、当時の子どもにとっては4人同時対戦は
周辺機器を買わねばならないということもあって、非常に敷居の高いものだった。

だけど本作では良くも悪くも4人同時プレイを捨て、最多でも1対1になったので
コントローラー2個を使い回すことで4人でも遊ぶことができる。

 

アイディアとしては良いんだけど仕様上、どうしても見ているだけのプレイヤーが出てくるって欠点もあるんだけどね。

 

 

個人賞の比重が大きくなった

 

ほとんど結果に影響しないであろう、オマケ程度の扱いだった熱血行進曲から一転、こちらではかなり重要な要素に。

最後の競技で甘く見て買い物しまくっちゃってると、ここで思わぬ逆転を喰らって泣きを見るかもよ?

 

音楽はやっぱり良いぞ!

くにおくんシリーズの曲にハズレはない!

っと個人的に思ってるんだけど本作もやっぱりBGMのクオリティは高い。

 

 

この画面で流れるBGMはシリーズ通してトップクラスに好きな曲の1つ。

曲自体の良さもさることながら、お祭り騒ぎが終わり夜の帳が下り始める寂しげな雰囲気の中、桃園ちゃんが1人で楽しそうにブランコを漕いでいる、という光と闇の対比のような光景が心に残る。

 

このシーンに合わせるかのように、寂しげでありながらどこか楽しげともとれる曲調になっており、印象深いエンディングだ。

乱痴気騒ぎのあとに訪れた静寂の中で彼女は胸中、一体何を思っているのやら。

 

 

気になった点

全体的に難しく、敷居が非常に高い!

競技ごとに完全に操作方法が独立していて尚且つ、それぞれが複雑で覚えることが盛りだくさん。

熱血行進曲のように誰でも簡単に動かせるようなものではなく、初めて触るようなプレイヤーはまともに操作することすら覚束ないゲーム性になってしまったため、みんなで集まって気軽にワイワイ騒ぎながらプレイするようなゲームではなくなってしまった。

 

ボタン別の役割がチグハグな感じもして、例えば400mハードルやビル越え棒幅跳びはBでジャンプなのに水泳バトルロイヤルではAだったり、遊び慣れていても少し間が空くとAとBの操作がどっちがどっちやら混乱してしまうことも。

トドメにCPUはどの競技もそつなくこなす強さを持っているので、上達するまでには何度となく挫折を味わうことになる。

 

腕の差が如実に出るので、上級者同士で遊ぶ分にはかなり面白いと思うんだけどね。
一見さんはマジで何もできないままやられることだろう。

 

 

ショップでの買い物も問題あり

システム自体は良いけど、上手い人ほど高額で強力なアイテムをじゃんじゃん買えてしまうので、初心者救済にはなっていない

どの競技も誰が1位になるか分からないってぐらい拮抗しているプレイヤー同士なら、買い物によるメダル消費も良い駆け引きになるはずだけど、そんなシチュエーションは稀だろう。

富める者がますます富んでいくという、資本主義の現実を突きつけられてるみたい笑

 

 

CPU専用チームの存在

藤堂が招聘した海外選手で構成されたチーム・オクラホマ。

選手の平均ステータスがぶっちぎりで高く、トーナメント形式の競技では決勝のみ参加(最低でも2位が保証されている)、個人賞の藤堂グループ特別賞(金メダル15枚)は必ず彼らの中から選ばれるという、贔屓の引き倒しをされているチームだ。

 

藤堂の悪だくみであるインチキな祭典という物語の設定を反映しているのは分かるんだけど、対戦ゲームのバランス的にはどうなのよと思ってしまう。

複数人で対戦をしていてもトーナメント形式の場合は必ず2位になるので、プレイヤー同士の白熱した戦いに水をかける形になるのも、良く思わない人は多いだろう。

 

僕個人の意見としては、キャラクターは好きだけど特別扱いは不満って感じ。
エンディングで分かるけど彼らはただ招待されただけで悪党ではなく、むしろ良い奴らだからね。

ちなみにキャプテンのジョニーとは、後に発売されるバスケのゲームで共闘することになる。

 

【評価/レビュー】 熱血すとりーとバスケット 【くにお流バスケ】

 

まとめ

上手い人同士で遊ぶとめちゃくちゃ面白いはずなんだけど、完全に初心者お断りゲーになってしまっているので賛否が分かれそうな一作。

大多数が慣れる前に離脱してしまう/しまったであろう中、やり込んだ “通” は本作を高く評価するはず。

 

思うにこれは生まれる時代を間違ってしまった作品なんじゃないだろうか。

当時に、ネットで気軽に自分と同じぐらいの腕前の人を見つけて対戦できる環境があったならば、もっと輝いていたゲームだと思うんだよなぁ。

 

さりとて、今の時代に再び世に出てきたものの、古い作品の移植ということで
あまり注目もされずオンライン対戦に人はいない、と本当に間が悪いゲーム。

いつの日か、自分と同じぐらいの腕前の人たち4人で対戦してみたいが、そんな日は永遠にこないだろう。

(SNSなんかで募集すりゃあ叶いそうな気もするけど)

 

私的には名作であることを強調しておきたいけど、有名なシリーズでありながら
かなり人を選ぶ内容となっているので誰にでもお奨めはできない作品なのだ。