【評価/レビュー】 祇 ( くにつがみ ):Path of the Goddess

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やあどうも。Peter@peters_life0801です。

本日は祇 (くにつがみ):Path of the Goddessという作品をご紹介。

結論を先に言えば最初は凄く楽しいんだけど、中盤ぐらいからの失速感が半端ない。
そして終盤の宿場町まで行ったところで、ギブアップしてしまった立場からの感想になる。

 

プレイ時間は18時間40分、実績は280/1000解除済み。

 

お気に入り度:★★★☆☆

 

 

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概要

カプコンより2024年7月19日発売。対応機種はPC、Xbox、PSでCS機に関してはそれぞれ前世代機でも遊ぶことができる。お値段は4990円。

どうやらパッケージ版はなく、ダウンロード販売のみらしい。

 

ゲームのあらすじは以下、マイクロソフトストアより。

 

 

これは、新たな”神”の物語―。 『祇(くにつがみ):Path of the Goddess』は独創的な“和”の世界観の中、「アクションと戦略」を楽しむ1人プレイ専用の神楽戦略活劇。

穢れに覆われてしまった山村を舞台に、昼には 村の浄化と迎撃の準備に知恵を絞り、夜には 襲いかかる異形を鎮め、巫女を護りぬく。 山の“穢れ”を祓い、平穏を取り戻すまで、幾多もの昼夜が繰り返される…。

引用元:https://www.xbox.com/ja-JP/games/store/path-of-the-goddess/9PCWXX0MS15S/0010

 

アクションと戦略と銘打たれているようにざっくり言えば、無双アクションにタワーディフェンス(以下TD)要素を組み合わせたようなゲーム性。

準備パートと言える昼間に探索や仕掛けの設置を行い、敵がやってくる夜間の襲撃に備える。

 

 

TDと言えば大体は敵をすべて倒せばクリアだと思うのだが、本作の場合は防衛対象である
巫女・世代(よしろ)がゴールである鳥居まで辿り着き、一帯を浄化すればクリア。

世代は昼間しか移動することができない上、戦闘能力は一切なく無防備。
ステージに点在する仕掛けや、兵の配置を工夫して襲い来る敵から守ってあげよう。

言うまでもなく倒されてしまうとゲームオーバーだ。

 

 

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アクションとTD、どちらも中途半端

ゲームシステムのアイディア自体は良いと思うのだが主人公のアクション、村人への指示や防衛は共にやれることが少なく、奥行きがいまいちない。

さらに主人公のみ村人のみでクリアせねばならないステージが複数あり、これのせいで
ゲーム性の薄さがより際立ってしまっているのは問題。

 

まず主人公はアクションのバリエーションが乏しいため、これ単体で遊んでも決して楽しいものではない。操作性も微妙で、ステップ回避が左スティック押し込みなのはあんまりだろう。

一応キーコンフィグはあるものの、他のボタンはそれはそれで重要なものが割り振られているので
良い変更先候補もなく。使用ボタンはもう少し上手くまとめられなかったものだろうか。

 

村人のみステージは配置を終えたら、あとはほぼほぼ見ているだけ。
確かにこれはTDの楽しみ方の一つではあるが本作の場合、この要素も薄いので敵が溶けていく様を見ていても大して爽快感はない。

兵種が少なすぎる上に杣人と槍使いなど、役割がそんな変わらないものもあるし
こういうゲームでタンクがいないのもどうなんだろうってね。

そして村人への指示なのだが集合位置固定といった必須のコマンドを解禁するのに、貴重な育成用アイテムを消費する必要がある(振り直しは制限なしで可能だが)。こんなのは最初から出来て然るべきだと思うんだけどなぁ。

あとは仕掛けぐらい位置固定じゃなく、好きな位置に設置させてほしい。
これのせいで世代の待機位置が半ば固定されているようなものなので、自由度が減退してしまっている。

 

それぞれ薄いがために、主人公のアクションと村人による防衛が合わさってこそ、楽しめるといったバランスなのでどちらかに特化させるステージを作ったのは、個人的には悪手だったと思う。

正に二兎を追う者、一兎をも得ずといった状態。

 

 

昼パートも微妙

探索および夜の襲撃に備える準備パートなのだが、正直探索要素は必要だったのだろうか。

穢れにしろ囚われた村人にしろ、背景に溶け込みすぎてて視認性が悪すぎてストレスが溜まる。
非常に見つけにくいのに廃屋の裏など、物陰に配置されていることが多いのも難点。

マップにも表示されず、分かりやすく言えばウォーリーをさがせをやらされてるような感じ。

 

ステージによっては全部の壺を壊すなんて、超つまらないサブ目標もあったりするし・・・。
(レアアイテムがもらえるのでやらざるを得ない)

 

 

ボス戦はつまらない

自分が知ってるTDだったら大体は通常ステージに、雑魚の群れに混じって登場する感じだが
本作では専用のステージで、そしてある程度進めばギミックを駆使せねば倒せないボスが出てくる。

すでに述べた通りアクション部分の出来は決して良くなく、村人への指示もあまり細かくはできないので防衛要素の薄いボス戦は虚無だった。

ギミックもヒントがろくになく、終盤は分かり辛いものが多かったのも気になる。

 

 

ユーザビリティもいまいち

まず再挑戦がしにくいのが難点。

1ステージが長い上にチェックポイントが少なく手動セーブもできない。
加えて終盤まで行くと世代の位置次第では詰んでしまうにも拘らず、ステージの最初からか直前からしかやり直すことができない。

せめて区間を突破した直後も選択させてほしい。

 

 

次にUIが使いにくいこと。

デザイン優先で利便性は無視といった感じ。
天幕はまだ慣れられるが魔像の選択画面は、何故これでOKが出たのか。

 

全72種あるようだが3つずつしか表示されず、目当てのものを見つけ出すのが非常に困難。

 

あとは上で挙げたボタン配置だとか(変更できてもどれも重要であるため、適当な変更先がない)
村に入る(X)のとステージやり直し(A)のボタン逆じゃないのかとか、カメラ移動が設定変更してももっさりしすぎで使いにくいとか、全体的に気になる点が多い。

 

 

ただし唯一無二の雰囲気は良いぞ!

和風ではあるが純和風ではなく、どこか不思議なキャラデザインや世界観は他ではなかなか
見ないようなもので、変な踊りも含め本作ならではの強烈な個性と言える。

イメージイラストなども全体的に神秘的で、好みは分かれそうだが
芸術性が前面に押し出された作品であるように思う。

ゲーム部分は正直合わなかったけど、デザインや雰囲気は結構好きだね。

音楽も良く、戦闘BGMの太鼓のリズムとかも妙に記憶に残る。

 

 

まとめ

序盤は面白かったのだが新アクションの習得や兵種の追加はあるものの、ゲームを進めても変化に乏しく、不満点で挙げたような制限の多いステージが増えてくるため、中盤ぐらいからは面倒くささが勝り始めた。

 

村人の強化はもうちょっとこう、新しくできることが増えるとか何かなかったのかな。
いや一応新技を覚えたりはするけど、発動はランダム(?)だし違いもあんまり実感できない。

例えば槍使いなら挑発を覚えてタンクにもなるとか、元々の役割に別の仕事が付加されるような成長要素とかあっても良かったかもね。

 

つまらない作品だというわけではないが、いまいち練り込み不足である感はぬぐえないという印象。
4990円とお安めなのだが、値段なりの出来といった感じ。

 

とはいえ他にあまりなさそうな独自性あるジャンルの、しかもまったくの新規タイトルとして本作を開発した冒険心は大いに評価したい。

光るものはあるので是非、ゲーム性にもっと奥行きを持たせた続編を遊んでみたいものだけどなぁ。

 

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